小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

ランドセルに死ね…セカオワSaoriがいじめ体験を告白。Fukaseが救ってくれた

sekainoowari_01_150326.jpg
DVD『TOKYO FANTASY SEKAI NO OWARI』(東宝)

 昨年末の『NHK紅白歌合戦』に出演し、今年1月に発売したニューアルバム『Tree』がオリコン1位を獲得するなど、人気拡大中のバンド・SEKAI NO OWARI(以下、セカオワ)。キャッチ—なメロディと独自の世界観を表現したライブ演出、そして聴く人の内面に入り込む歌詞が若い世代を中心に支持されている。

 特にその動向が注目されるのが、ボーカルのFukase。きゃりーぱみゅぱみゅとの交際や精神科病院の閉鎖病棟に入院した過去をオープンにしたり、生と死をテーマにした詩を手掛けたり、彼の作詞ノートに「魍魎(もうりょう)、虚時間」と厭世観が感じられる漢字がビッシリと書かれていたりと、「中二病」の要素が話題になることも多い。

 しかし、Fukase以上に繊細な性格なのが、ピアノを担当するSaoriだ。彼らのインタビュー集『SEKAI NO OWARI 世界の終わり』(ロッキング・オン)に収められている単独インタビューからは、自分を持て余しているSaoriの孤独や戸惑いが伝わってくる。

 Saoriがいじめられっ子で、中学に入ってからはヤンキーになったというのはファンの間でもよく知られている話。ランドセルに「死ね」と書かれたり、友人になろうとプレゼントを送ったのに突き返されたり、靴に画びょうをいれられたり、トラウマになるような被害に遭っているのだが、本人が「気が強かった」というように、弱いところを見せずに学校へ通い続けた。その内面では、「とにかく誰かが悪いと思っちゃう。自分にこんな悪い点があるから、そこを改善してみようっていう冷静な自分なんか微塵もいない」状況だったという。いじめられている現実を前にしたら、誰もが自分以外に理由を見出そうとしてしまうのではないだろうか。しかし、彼女はいまなお自分自身の性格や被害妄想に悩まされ、それがいじめの原因だったのではないかと苦悩しているのだ。

「(今は)リア充じゃんってみんなは思うかもしれないけど。かなり自分を冷静に見ていて、それが被害妄想だってわかってるにもかかわらず、暴走してわけわからなくなるみたいのが、もう4歳ぐらいからずっとあって。そことの距離感をずっと探してる感じ。でも小さい時はそれがわからないから、とにかくワガママ。だから友だちもできない。なんで泣いているのか、なんで怒っているのか周りもわからない。でも自分の爆発する感情を抑える術が全くわからないから」

 さらにヤンキーになったのも、「友だちが欲しかった」にもかかわらず、「正攻法でいってもダメだと思って」と語る姿に、彼女の不器用さが垣間見れる。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する