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『かぐや姫』高畑勲監督が安倍政権を痛烈に批判!「『火垂るの墓』は無力だった…」

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DVD『火垂るの墓』(ワーナー・ホーム・ビデオ)

 本日、『かぐや姫の物語』がテレビ初放映されている高畑勲監督。本サイトでは放映に合わせて、高畑監督と宮崎駿監督の奇妙な友情をお伝えしたが、この2人はアニメ作品を通した友情にとどまらず、繰り返し伝えている共通のメッセージがある。

 宮崎駿監督が戦争に反対し、安倍首相を一貫して批判してきたことは有名だが、実は高畑監督もまったく同じように、安倍政権が推し進める“戦争のできる国”づくりに、強い危機感を表明している。2人には戦後70年戦争がなかったからこそアニメ作品を作ることができた、という共通の認識があるようだ。

 だが、その思いの強さはもしかすると、宮崎監督よりも高畑監督のほうがはるかに強いかもしれない。高畑監督と言えば、戦争の悲惨さを描いた『火垂るの墓』が有名だが、その『火垂るの墓』では反戦の役に立たない、と語ったことがある。いったいどういうことか。

 本サイトでは以前、この高畑監督のメッセージを紹介して、大きな反響を呼んだ。再録するので、ぜひ一読いただきたい。
(編集部)

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 ついに日本時間の23日、第87回アカデミー賞が発表になる。注目は、長編アニメ映画部門賞にノミネートされている高畑勲監督作品『かぐや姫の物語』の行方。長編アニメ映画部門で日本人がノミネートされるのは、宮崎駿監督以外でははじめてのこと。さらにもし受賞すれば、2002年の『千と千尋の神隠し』以来2度目の快挙となる。下馬評では『ヒックとドラゴン2(仮題)』の受賞が有力視されているが、『かぐや姫の物語』の群を抜いた芸術性によって、高畑監督は世界から視線を集めているといっていいだろう。(※編集部註 結果は『ベイマックス』が受賞)

 高畑監督といえば、1988年に日本で公開された『火垂るの墓』が海外でも高い評価を受け、イギリスでは実写映画化される予定も。いまなお“反戦映画”として引き継がれている名作だが、じつは、高畑監督はこの自作について意外な認識をもっているらしい。

「『火垂るの墓』は反戦映画と評されますが、反戦映画が戦争を起こさないため、止めるためのものであるなら、あの作品はそうした役には立たないのではないか。そう言うと大抵は驚かれますが」

 このように答えているのは、今年の元旦、神奈川新聞に掲載されたインタビューでのこと。

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