大人計画 公式サイトより
毎週月曜日になると、毎度のようにニュースとして伝えられる『ごめんね青春!』(TBS系)の低視聴率問題。脚本家・宮藤官九郎がNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の国民的ヒット以来、はじめてシナリオを手がけたことで大きな注目を集めていたが、フタを開けてみたら初回から10.1%(ビデオリサーチ調べ 関東地区)と惨敗で、その後も8〜6%台を推移。第7話では5.7%という最低視聴率を記録してしまった。『あまちゃん』が最高視聴率27.0%を誇ったことを考えると、枠の問題を差し引いても寂しい限りだ。
だが、スポーツ紙やネットのニュースサイトでは、低視聴率ながら『ごめんね青春!』を支持する論調が続出。「クドカンドラマ低視聴率発進 TBS21時枠との相性悪いか」「『ごめんね青春!』視聴率苦戦も称賛の声出る理由」「『ごめんね青春!』独特の“クドカンワールド”に共感「視聴率気にするな」」といった具合で、クドカン擁護の記事が目立つ。
なかでも「週刊文春」(文藝春秋)で“毒舌コラムニスト”として鳴らす今井舞は、『ごめんね青春!』について、のっけから「記録の王、記憶の長嶋。貫禄の『ドクターX』、録画のクドカン」と録画視聴率が高いことを挙げ、「視聴率は気にすんな」「『視聴率は振るわなかったが、DVDでコアなファンが』って毎回作品紹介の枕詞だし」「一人で録画でじっくり見ないと、細かいネタやセリフの妙が味わえない」と肯定。さらには「クドカンは、わかる奴だけ、わかればいい」と、『あまちゃん』の台詞を使ってかばっている。
ドラマの視聴率が悪いと、脚本家やキャストの責任論に展開するのが大好きな週刊誌でさえ、この調子。「週刊文春」ではクドカンが連載しているとはいえ、この持ち上げぶりは異様な光景だ。そもそも、「日曜21時枠がクドカンに合っていない」というけれど、『あまちゃん』のときだって「クドカンに朝ドラはハマらない」と声が挙がっていた。どの記事も、結論は「わかる人には、おもしろさがわかる」と言いたいようだが、とにかく「おもしろくない」とは誰も言わない。まるでクドカンは“裸の王様”になったかのような状態だ。
しかし、この状態に危機感を募らせている人物がいる。ほかでもない、クドカンその人だ。