この問題を記事にした「週刊現代」(11月22日号)によると、このJ-NSCは自民党が下野した2009年、ネット上の支持者に呼びかけて生み出された組織。党員ではないが、会員になる際は、実名、住所などの個人情報を提供して「夢と希望と誇りを持てる日本を目指すため。党勢拡大をはかり、日本再建を実現する」という規約に同意しなければならない。
そして、このJ-NSCの会員が自民党の対立候補や他党に対するネット上のネガティブキャンペーンの中心的役割を担ってきたのだという。同時に、その中から自らのFacebookやツイッターにヘイトコメントを載せる者が登場するようになった。
「週刊現代」はその危険性をこう指摘している。
「まさに自民党は、その意を汲んで動く少数精鋭の『親衛隊』を、ネットを通じて養成している。これはつまり、自民党は自らの手を汚すことなく、ネットを悪用して批判の声を封殺することさえできるようになるかもしれないということである。政権与党が、陰湿な手口で『言論の自由』を脅かしている疑いがあるのだ。」
しかも、彼らはどんどん勢力を拡大し、現在では1万5000人を超えるともいわれている。もしかすると、今、ネット上で安倍を擁護し、差別的言辞をまき散らしているネトウヨたちは、かなりの部分でこのJ-NSCと重なっているのではないか。
だとしたら、結論はひとつ。ヘイトを止めるには、まず、安倍政権と自民党を止めなければならない。そういうことだろう。
(野尻民夫)
最終更新:2014.11.29 10:46