自身のルーツを「母はあの真田幸村の子孫」だという水谷社長は大の目立ちたがりやで、底抜けに明るく、そして根っからの喧嘩好きらしい。
「私は告発によって大英雄になれると思っていましたよ(笑)」
「乾坤一擲、『雪印(食品)と勝負や!』『相手にとって不足はない、叩き潰してやる!』という気持ちですね」
そんな破天荒な水谷社長だが、今、新たな闘いの幕を切って下ろしたという。それは「中国産野菜」との闘いだ。
「前回は偽装牛肉が敵でしたが、今回は農薬まみれの中国産野菜との闘いです。量販店のお惣菜コーナー、コンビニなど日本国内には農薬まみれの中国産野菜がいくらでもある」
「残留農薬に関して限りなく黒に近い中国産野菜は日本に輸入されていることを国民に認識させる、そのための闘いです。輸入された野菜は一応検査を受けますが、一部を抜き取って検査をするだけで、他にどんなに農薬まみれの野菜があっても、それはノーチエック。国民はみんな残留農薬のことなんか知らずに食べているんです」
この闘いのため、水谷社長は大口取引先だった「農薬まみれの中国産野菜を輸入している」野菜の輸入業者との取引を断り停止させた。その結果、前回同様、再び西宮冷蔵が危機的状況に陥ってしまう。
現在、倉庫の電気は止められ、在庫も空っぽ。再び休業状態となっているというのだ。しかし水谷社長は意気軒高だ。
「一度目も二度目もそうですけど、ハナから荷主などクソ喰らえと思っています。ありがたいと思ったことは一度もない。雪印食品のときも一緒。『おのれ雪印(食品)ナンボのもんや!』という感じ」
いやはや、タイトルどおりのすごいドン・キホーテぶり。しかし、この同調圧力の強い社会では、これくらいのキャラクターでないと大企業を相手に告発なんてできないのかもしれない。
(林グンマ)
最終更新:2018.10.18 03:23