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錦織選手に1億円!でも労働者には厳しい「ユニクロ」のブラック体質

 ファストリは昨年、グローバル経済において、同じ労働に対して同じ報酬を与える「世界同一賃金」の導入を検討すると発表した。一見、『ファストファッション〜』で見られるような状況の改善策のようにも思えるが、他方で、一部幹部を除く労働者の賃金が全体的に引き下げられるのではないかという見方も根強い。げんに柳井氏は、朝日新聞からインタビューを受けたさい、離職率の高さをどう考えるかという記者の質問に対してこう答えている。

「それはグローバル化の問題だ。10年前から社員にもいってきた。将来は、年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく。仕事を通じて付加価値がつけられないと、低賃金で働く途上国の人の賃金にフラット化するので、年収100万円のほうになっていくのはしかたない」(『朝日新聞』13年04月23日朝刊)

 この「中間層」こそ、日頃ファストファッションを消費するわれわれのことではないか。さらに柳井氏はこういう発言もしている。

「グローバル経済というのは『Grow or Die』(成長か、さもなければ死か)。非常にエキサイティングな時代だ。変わらなければ死ぬ、と社員にもいっている」
「生産性はもっと上げられる。押しつぶされたという人もいると思うが、将来、結婚して家庭をもつ、人より良い生活がしたいのなら、賃金が上がらないとできない。技能や仕事がいまのままでいいとはならない。頑張らないと」

 まさに経営者の強弁であり、勝者の論理だ。

 グローバリズムは決して対岸の火事ではない。現代の労働環境は、結果をだせなければ容赦なく“使い捨てられる”状況にある。皮肉なことに、ファストファッションは低賃金で働く労働者の味方などではないのだ。

 錦織選手の活躍は称賛されるべきだろう。だがしかし、彼が受け取る“ボーナス”の影には、“貧困・過酷労働と大量消費の円環的搾取”という構図が存在することを忘れてはならない。
(梶田陽介)

最終更新:2015.01.19 05:52

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