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読者プレゼントはなんと「棺」! 葬儀・終活雑誌の軽さがスゴい!

 死というとどうしても暗くて深刻なイメージがつきまとう。相続など厄介な問題も多い。『ソナエ』はそこを、さまざまな切り口から、ときに明るい雰囲気でとらえつつ、死をめぐるあれこれに読者を振り向かせようとしている。

 vol.5で特集されている「戒名・布施」もまた厄介な問題だ。それでも「故人の生きざまが伝わる 著名人100人の戒名」というリストのようにトリビアとして楽しめるがあったり、かなりとっつきやすい内容となっている。このリストを見ると、ミュージシャンの忌野清志郎は「忌野清志郎」、作家の幸田露伴は「露伴」、同じく作家の大佛次郎は「大佛次郎居士」と、生前に使っていた名前、いわゆる俗名をそのまま戒名としたケースも結構あることに気づく。

 もちろん、戒名料の額など現実的な問題も俎上にあがる。そこでは、戒名は自分でつけられるのか? あるいは、戒名にはいくらぐらい包めばいいのか? などといった疑問に対し、具体例をあげながら解説されている。なかでも、戒名料が普段からの寺とのつきあいの有無により違うという事実とその理由は、目からウロコだった。つまり寺というのは、日常的につきあいのある檀家から、盆や彼岸の読経など折に触れて支払われる布施によって維持されている。それゆえ寺からしてみれば、普段つきあいのない人は、葬儀の際に普段の維持費も含めた布施をしてもらわないと、檀家のあいだで不公平が生じてしまうというのだ。寺とのつきあいというと、せいぜい葬儀や法事ぐらいで大して深く考えたこともなかったが、こうして説明されると思いのほか重要なのだと思い知らされる。

 今年ももうすぐお盆だ。『ソナエ』を参考にしながら、自分や肉親の死について考えるというのもありだろう。なお、冒頭で紹介した棺のプレゼントの当選者は1名かぎり、締め切りは2014年9月10日。応募先など詳細はぜひ誌面で確認していただきたい。
(近藤正高)

最終更新:2018.10.18 05:56

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