女性をめぐる深刻な状況と自殺者の急増──。だが、コロナで女性が煽りを受けることは早い段階から指摘されていた。実際、アントニオ・グテーレス国連事務総長は4月9日に〈各国政府に対し、女性及び女児をCOVID-19への対応に向けた取組の中心に据えるよう強く要請します〉とメッセージを発表している。
ところが、日本では女性に特化した支援は置き去りにされ、コロナの影響を女性がどれほど受けたかについての分析についても明日30日に初会合が開かれるといった有様。政策に反映されるのはまだ先になるだろう。
増加する自殺を食い止めるために、いまこそ「公助」が必要だということは言うまでもない。たとえば、加藤官房長官が「経済的・社会的不安を取り除けるよう全力でバックアップする」と具体的でなくとも一言でも発すれば、それが誰かに幾許かの安心を与えることになったかもしれない。だが、出てきたメッセージは「自助」「共助」……。かたや、「前例主義の打破」を掲げながら、すでに昨年に亡くなった総理経験者の“2度目の葬儀”には約1億円も「公助」しようというのである。
これが、菅政権の冷酷さ、むごさなのだということを、国民は一刻も早く気づく必要がある。
(編集部)
最終更新:2020.09.29 10:52