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槇原敬之の初公判でマスコミが報じなかったこと…マッキーは覚せい剤使用をきっぱり否定、警視庁組対5課の無茶な捜査も明らかに

 そういう意味では、今回の初公判で明らかになったのは、マスコミが喧伝する「やはり槙原は覚せい剤を繰り返し使っていた」というものではまったくない。むしろ「やはり警視庁は槙原の事件で無茶な捜査をしていた」「その無茶苦茶な捜査を検察は強引に起訴した」ことがはっきりしたというべきだろう。

 実際、本サイトは槙原が逮捕された直後から、この捜査に疑義を唱えていた。2年も前の薬物事件、しかも別の容疑者の単独所有で決着している事件の押収薬物を今頃になって所有していたことにして逮捕するなんて、一事不再理の原則に反するありえない話だからだ。しかも、A氏は逮捕直前に、槇原から事務所代表を解任されるなど関係を解消されたことでトラブルになっていた。物的証拠もないままそんな関係性の人物の証言だけで逮捕に踏み切れるなら、恨んだ相手をいくらでも陥れることが可能になってしまう。

 当時、全国紙の警視庁担当記者は、その裏側をこう明かしていた。

「組対5課にいまも槙原が覚せい剤をやっているという情報があったが、なかなか確たる証拠がつかめなかった。それで、元パートナーのA氏が2018年に逮捕された際の押収薬物を槙原の所有だったことにして、無理やり逮捕に踏み切ったというわけです。組対5課はとにかく逮捕すれば、尿検査、ガサ入れで覚せい剤をいまもやっている証拠をつかみ、自白に追い込めると踏んでいたようです。ところが、結局、尿検査はシロ、周辺捜査でも何も出なかった。それでしようがなく、そのまま2018年の件と、逮捕のガサ入れで見つかった危険ドラッグだけで起訴することになった。しかし、2018年の件は実際に誰のものかははっきりせず、槙原がA氏のものだと主張すればくつがえす材料はない。普通なら起訴できるような話じゃないんですが……」
 
 実際、槙原も当初は全面的に争うつもりだったのではないかといわれている。槇原敬之の父親も「女性自身」(光文社)3月30日号の取材に対し、逮捕数日後に槇原本人に接見したとき様子をこう語っていた。

「息子は憔悴しているどころか、とても元気そうでした。そして私に『僕はやってない。だから、心配しないで……』とはっきり言ったんです。本人から直接、その言葉を聞けてホッとしてね。息子の言うことを信じてあげようと思うのは、どこの親も同じ。それで『わかった。それやったら(警察の方に)しっかりと調べてもらい!』と言って帰ってきました」
 
 しかし、結局、槇原は所持を認め、起訴された。

「これだけ大々的に報道されて、不起訴では格好がつかない。それで、槙原にプレッシャーをかけて強引に認めさせたんじゃないでしょうか。今回の逮捕時に出てきたラッシュの件で相当攻めたようです。今回のラッシュも残っていただけとはいえ法律違反ではあるので、下手に容疑を否認すれば拘留され続ける可能性もある。それで槙原も、2年前の所持を認めざるをえなかったんでしょう」(前出・警視庁担当記者)

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