実際、今回もすでにそれに近い状況が起きつつある。東京都は医療現場や保健所が再び逼迫するという状況に陥っているのだ。たとえば、軽症者や無症状者の療養施設としてきたホテルの部屋がほぼ埋まったというのもそのひとつだ。本日になって池袋のホテルを借り上げ150室が新たに使用可能というが、新規感染者の増え方を見れば焼け石に水だ。
結局、この国は前回の失敗から何も学んでいなかったのだ。ずっと叫ばれつづけてきた保健所機能の強化・支援も医療提供体制の整備も遅々として進まず、他国の実績を目の当たりにしてもなお、頑なに大規模検査を拒む。その一方で「Go Toキャンペーン」には1兆7000億円を投じる。この状況でそんなことをやっても、経済の復活の呼び水になることなんて絶対ないだろう。
この国の国民には、無能で無責任な政府とともに、奈落の底に落ちていくしか選択肢はないのだろうか。
(編集部)
最終更新:2020.07.16 10:39