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サンド伊達みきおまでがコロナ問題で「有事だから文句言うな」の政権批判封じ!「文句ある方は総理大臣に」論の間違い

伊達みきおオフィシャルブログより

 伊達よ、お前もか! 漫才への評価はもちろん、東日本大震災の時に見せた真摯な取り組みなどで、幅広い世代から人気のサンドウィッチマンの伊達みきおが4月8日、自身のオフィシャルブログでこんなことを主張し物議を醸している。

〈安倍総理大臣を含め、誰もが生まれて初めての『緊急事態宣言発令』…。
そりゃ、支援策や制度に対して言いたい事はあるかも知れないけど、あんまり文句ばっかり並べても今は特に仕方ない。
有事なんだから。
国民全員が納得する策なんて難しいし、きっと…ない。
文句が止まらない方は、落ち着いたら選挙に立候補して国会議員になって総理大臣になればいい。家で、関連の番組見てると文句ばかりが目立つ。今は、まず一致団結してコロナウイルスをやっつける事で同じ方向を見ないと乗り越えられないですからね〉

 伊達はいったい何を言っているのだろう。そもそも、文句がある奴は国会議員になれ、総理大臣になれって、「有事なんだから、総理大臣以外の国民は全て黙れ」と言っているのも同じではないか。まさに、こういう同調圧力がファシズムを生み、日本をあの最悪の戦争に駆り立てていったのではないか。

 しかし、伊達の今回の発言がさらに問題なのは、今回のコロナ対策をめぐる経緯がまったくわかっていないことだ。

 そもそも安倍政権は検査体制も治療体制も後手後手で、生活支援策もほとんどやろうとしていなかった。それを国民が声を上げ、少しずつではあるが、政府を動かし、支援策を引き出してきたのだ。

 ここにきて、ようやく一律10万円給付が決まったのも、国民とメディアがほとんど誰ももらえない30万円給付に批判の声をあげてきた結果である。

 しかも、まだまだ声を上げて求めていかなければならない政策は山ほどある。自粛店舗に対する国としての休業補償、妊婦の休業義務化、休業手当の義務化、家賃補償、雇用調整助成金のさらなる簡略化……。

 それを「もう文句言うな」って、伊達は国民に黙って死ねとでもいうのか。

 しかし、「今は政府を批判している場合ではない」「一致団結」などと嘯き、政府批判を封じ込めようとしている有名人は、決して伊達だけではない。本サイトでは、糸井重里や山下達郎、太田光などが、伊達と同様の主張をしていることを批判、記事化している。伊達にはこの記事を読んで、その考えを改めて欲しい。多くのファンのためにも。
(編集部)

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