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新年特別企画◎安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)

安倍擁護ビジネスから抜け出せない人たち! 御用ジャーナリスト大賞10位〜6位発表! 有働由美子に立川志らく、山口敬之には特別賞

9位●堀江貴文
以前はただの無教養なネオリベだったのに、安倍政権擁護連発! 裏ではロケット開発事業が政府事業の委託先に

 ジャーナリストでもなんでもない堀江貴文をランクインさせたのは、最近の言動がどう見ても安倍政権擁護にシフトしているから。なんの教養もないのに弱肉強食のネオリベ理論を得意げに振り回すのは以前からだったが(それだけでも十分有害だが)、安倍政権を批判する意見や行動に噛みつきまくっているのだ。
 とくにひどかったのが、「老後2000万円」問題をめぐり、東京で行われた「年金払え」デモの参加者を〈ほんとそんな時間あったら働いて納税しろや。税金泥棒め〉とツイートしたことだろう。
 そもそも政府への抗議デモはどこの民主主義国でも普通に保障されている市民の当然の権利だが(しかもデモがあったのは日曜、お前はブラック企業の経営者か)、さらにホリエモンは発言に批判が集まると〈このデモに参加してる奴の大半は実質的に納税してる額より給付されてる額の方が多いんだよ。それを税金泥棒って言ってんだよ〉などとほざく始末。この男、年金制度では税金と別に保険料(掛け金)が徴収されているのも知らないらしい。しかも、サラリーマンや低所得者層の年金給付が納税額や保険料より多いのは、30年間以上の物価や賃金の上昇、富の再分配という考え方からして当たり前。それが崩れているから問題になっているのに、何を言っているのか。
 ホリエモンは『サンデー・ジャポン』(TBS)でもこの「年金泥棒」発言を釈明していたが、結局、「デモの絵面がヤダ」「いまの(政府の)人たちはめちゃくちゃがんばってる」「そういうやつに文句言っても仕方ない」くらいしか言えなかった。
 ようするに、この男、中学校の公民レベルの知識すらないのである。しかし、ホリエモンはそんな自分のことを恥ずかしいとは露ほども思っていないらしく、ことあるごとにデタラメな知識と論理で政権擁護を連発している。
 たとえば、「桜を見る会」追及のさなかに沢尻エリカが逮捕されたことでネットでは報道潰しではないかという見方が広がると、待ってましたとばかりに嘲笑。政権の“スキャンダル隠し説”を唱えた鳩山由紀夫元首相を〈まじで、ほんとにこいつあたまが腐ってる〉などと攻撃したのだが、これに対して一般ユーザーから〈いや、堀江さんなら、鳩山さんよりも、安倍さんの加計学園問題とか、もっともっと突いてよ〉などと反応されると、それこそ、なんの問題もないっしょ。あほなの?〉ときた。
 あれだけ疑惑まみれの安倍政権を盲目的に信じてしまうことこそ「あほ」丸出しだが、実は、ホリエモンが立ち上げたロケット開発企業は経産省の事業の委託先になっている。もしかして、安倍政権から恩恵を受け続けようと“政権批判叩き”に躍起になっているのでは……。そう考えると、ホリエモンはただの無教養なバカじゃない。有害で無教養なバカである。

8位●有働由美子
「ジャーナリスト宣言」も今は昔。安倍首相ヨイショインタビューに、天皇即位式典の司会で完全に“御用芸能人”化

 NHKを退局して「ジャーナリスト」に転身すると宣言、『news zero』(日本テレビ)のキャスターに就いたものの、有働の活動はどんどん「ジャーナリスト」とかけはなれていっている。番組では政権批判なんてまったくといっていいほど口にせず、「桜を見る会」問題についても当たり障りのない紹介をしているだけ、これではまるで原稿を読むだけの新人アナと同じじゃないか。
 いや、その実態はもっとひどいかもしれない。安倍首相が2019年4月元号発表当日、『zero』に登場し、有働の単独インタビューを受けたのだが(前キャスターの村尾信尚が嫌いで『zero』に出なくなっていた安倍首相が出演したということ自体が有働のスタンスを物語っているが)、有働は「総理は万葉集はお好きなんでしょうか?」だの「(新元号案を置いておく)金庫とかあったりするんですか?」だのといった質問しかできなかった。
 しかも、有働は、「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」の司会まで務めた。祭典では嵐や芦田愛菜といった芸能人も多数登場したものの、本サイトで指摘したように、このイベントは主催団体のバックに日本会議があり、主催の委員会には櫻井よしこが「言論界・女性」の代表として名を連ねているシロモノ。百田尚樹や高須克弥、門田隆将といったネトウヨ文化人もこぞって出席し、「天皇陛下万歳!」がエンドレスに繰り返された異常な「極右」集会の様相を呈していた。
 天皇即位については、国民主権や政教分離の問題、新元号選定からつづく安倍首相による政治利用など、論じるべき問題はいくつもあったというのに、有働はそれに切り込もうとしなかったばかりか、極右集会の司会を引き受けてしまったのである……。これじゃ、「桜を見る会」に呼ばれて喜んでいる御用芸能人となんら変わりはない。
 有働がNHK退局の際に「ジャーナリスト宣言」したとき、池上彰が「そんな簡単にジャーナリストなんて自称してほしくない」と苦言を呈していたが、意外と池上はこのアナウンサーの本質を知っていたのかもしれない。

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