NHKの政治報道については、以前から、安倍政権への露骨な忖度が指摘されていた。国会報道では野党の追及や安倍首相の醜態については映像を流さず、安倍首相の政府答弁で終わらせるなどの“大本営編集”も行なっている。
また、災害報道では、西日本豪雨の真っ只中に「赤坂自民亭」で酒盛りに興じ大きな批判を浴びたあと、安倍首相の災害対応アピールを積極的にバックアップしまくっていた。
たとえば、昨年9月の北海道地震や台風21号の後、NHKはこんな見出しのニュースを連発した。
〈“関西空港の復旧に全力 無電柱化進める考え”首相〉
〈安倍首相 北海道の停電 8日中にほぼ解消の見込み〉
〈首相 被災自治体からの要請待たず国が水や食糧など支援〉
〈北海道で地震 首相「応急的な住まいの確保早急に」〉
〈近畿地方で停電続く 首相「復旧作業を一層加速」〉
〈首相 地震の被害状況を視察 札幌〉
〈首相 土砂崩れ現場視察 北海道 厚真町〉
〈首相「死者42人 被災者支援に5億4000万円」〉
しかし、史上最強と言われる台風が迫っているこんな緊急時にまで、安倍政権に言われるがままPRに勤しむとは……。“安倍サマの犬HK”という揶揄が決してオーバーな表現でないことがよくわかるというものだ。
ただ、もっと問題なのは、まともに国民の命を守ろうともせず“やってるアピール”だけしようとしている安倍政権のほうだ。12日も安倍首相は公邸にこもりきりで災害対策本部すら設置していないが、週明けには安倍首相の中身のない“やってるアピール”が量産されるのだろう。
(編集部)
最終更新:2019.10.13 12:09