もっとも、TBS関係者に取材すると、局内ではそういう話にはなっていないようだ。
「今回の番組改変について、局内で言われているのは、経費削減です。上田さんはじめコメンテーターも芸能人を起用したりで時間帯のわりに金がかかっていた。自前のアナウンサーを使えばタダですから。田村アナについても、すでにストレートニュースなどを読ませてますから、そこまで深い意図はない。ただ、新番組の『まるっと!サタデー』は、フジの『めざましテレビ』みたいに芸能やスポーツなどを増やすとも言われているので、結果的に、上田さんの『サタデージャーナル』のような踏み込んだ政権批判はほとんどなくなるかもしれませんが……」(TBS関係者)
苦境のテレビ業界で「経費削減」と言われるともっともらしいが、しかし、TBSはこのところ、全体的に政権チェックの姿勢がどんどん弱くなっているとの指摘もある。たとえば、今月からはテレビ朝日『報道ステーション』でサブキャスターを務めていた小川彩佳アナウンサーがその舞台をTBSに移し、『news23』のメインキャスターとして登場。期待感が高まっていたが、蓋を開けてみると、初日から杉田水脈議員によるヘイトスピーチとそれに抗議する当事者やカウンターの声を同列に扱って問題の本質を矮小化したり、論文に重大な誤りが見つかった早野龍五氏とともに福島第一原発事故の「安全」神話を振りまいてきた糸井重里氏をゲストに迎えるなど、目も当てられない特集を連発。年金問題などでも報道し始めたのは他局よりも遅く、徹底追及の姿勢は見えない。
テレビ朝日が早河洋会長と安倍首相の癒着で、政権批判報道をどんどん潰しているのは、本サイトでも何度も取り上げているが、TBSも同じようなことが起きているのではないのか。