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ピエール瀧めぐる松本人志とビートたけしの発言は芸術への冒涜だ! 松本「ドラッグで演技はドーピング」の無教養

 ひどいのは松本だけではなかった。3月16日放送『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS)でビートたけしは、ピエール瀧も出演した2017年公開の映画『アウトレイジ 最終章』撮影現場でのエピソードを語った。

『アウトレイジ 最終章』はピエール瀧をアップで映したカットから始まる。ベテランの俳優でも緊張する撮影だが、ピエール瀧は難なくこなしたという。ビートたけしはその話を明かしながら、「実はあのときクスリをやっていたのではないか?」という憶測を語ったのだ。

「このときね、この人すごいなと思ったことがあるのよ。『アウトレイジ 最終章』の最初のカットはこの人のヨリの顔なの。したら、落ち着いてるわけ。俺の映画なのに。普通アガっちゃうんだけど」
「この人、気強いなと思って。でも、実はあのとき、あれかなって。記事読むとね。実は気の弱い人なんじゃないかな。逆に。だから、あんなに落ち着いてやったのかなと思って。わかんなかったね、全然。『うまいね』と思ってた」

 ようするに、松本と同じで、たけしはやはり瀧の落ち着いた演技をドラッグのせいにしたのだ。しかし、コカインは基本、アッパー系のドラッグであって、落ち着くなんて話はあまり聞いたことない。それを「いま思えば……」って、これじゃあ、ワイドショーに出てくる「犯罪者の隣人」と変わりないじゃないか。

 多くの芸術作品は、現状の社会の法律や倫理の枠に収まらない人間の狂気によって生まれ、そのことでいまある社会からこぼれ落ちている人間を救ったり、新しい時代を切り開いてきた。そして、そうした作品の典型が北野映画だったはずだ。それなのにこんなつまらない発言しかできないとは……。

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