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竹内結子主演ドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』の女性蔑視がひどい! 伊藤詩織さんやはあちゅうの性被害告発も揶揄

 しかもこのドラマ、セクハラ事件そのもの以外でも随所に女性蔑視のシーンやセリフのオンパレードなのだ。

 たとえば代理店の内情を知るため、氷見たちが代理店社員と合コンまがいの飲み会をセッティングし、色仕掛けでその実情を聞き出す。また、セクハラをもみ消すのは国生さゆり演じる女性人事部長で、ヒステリックで高圧的なパワハラ人物として描かれる。さらに被害者への謝罪を頑なに拒む人事部長に対して「谷さんに気があんじゃないの?」などというゲスの勘ぐりまで挿入される。その上、中川大志演じるイケメン弁護士・藤枝に人事部長を接待させるのだが、その際、藤枝は事務所で氷見たちに向かってこんなセリフを吐くのだ。

「おーい! ババアども! 俺はな、ババアを楽しませるため弁護士になったんじゃない!」

 ほかにも「昔は パワハラもセクハラも当たり前だった」「人事のババア」「甘えたことを言ってくる女たち」「要は元カノ(被害者女性)が性格悪かったって話でしょ」など、問題を矮小化し、まるで被害者に非があるかのようなあるまじきセリフさえ平然と飛び出すのだ。

 なぜこんな時代錯誤なドラマをつくったのか、フジテレビの意向はまったく不明だが、しかしこれだけは明らかだろう。わざわざ、はあちゅうのセクハラ・パワハラ事件、そして伊藤詩織さんの性的暴行を彷彿、モチーフとした上で、その被害者女性たちを貶める。女性の性的被害の訴えを個人的関係に貶め、バカにする──。

 さらに問題なのは、実際に起こった事件をモチーフとしたことで、はあちゅうや伊藤詩織さんとドラマの被害者女性が一体化してしまい、彼女たちまでもがあたかも金儲けや売名行為をしたという印象操作にさえなってしまっていることだろう。

 しかも『スキャンダル弁護士』は、この回以降も、フィギュアスケート選手に対する枕営業の強要や、有名女性コメンテーターが受けたDVなど女性をめぐる問題を題材にしているのだが、いずれもそれらの問題を矮小化し、女性蔑視の目線で貫かれているのだ。

 せめてもの救いは視聴率が極端なまでに低く、多くの人の目に触れていないということだが、しかし、これほどまでに意識の低いフジテレビが、その終焉を囁かれるのも納得というものだろう。

最終更新:2019.02.14 09:39

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