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本田圭佑の朝鮮学校訪問と「自分の国しか愛せないのは違う」発言に称賛! それでもマスコミは圧力に怯え沈黙

神奈川朝鮮中高級学校facebookでも本田のサプライズ訪問を報告している((2018年7月19日)

 ロシア・サッカーW杯での活躍も記憶に新しい本田圭佑が、フリーのスポーツライター・金明昱氏のインタビューに応じた記事が、大きな話題になっている。

(外部リンク:Yahoo!ニュース個人「独占告白!本田圭佑から届いたメッセージ~朝鮮学校訪問の理由、愛国心とは、日本人であることとは~)

 本田はW杯閉幕直後の今年7月19日、サプライズで神奈川朝鮮中高級学校、横浜朝鮮初級学校を訪問していた。金氏が「その本心を知りたくて、取材を申し込んだ」ところ、直接会うのは難しいが書面でのやりとりでインタビューが実現。金氏によれば、本田はすべての質問に答え、文面も本田自身が打ち込んだものだという。

 そこでの本田の発言が、いま、ネット上で大きな反響を呼んでいるのだ。たとえば金氏から「本田選手にとって『愛国心』とはなんでしょうか?『国籍、民族、人種』とはなんでしょうか」と聞かれた本田はこう応えている。

「家族を愛することと近いかなと。自分の国を家族と思えることが愛国心かなと。ただ問題なのは自分の国しか愛せないこと。それは悲しいことだし違うと思う」

 さらに、国際関係における日本と政治家が果たすべき役割についての見解をたずねられ、こうはっきりと語っている。

「すべてにおいて簡単なことではないですが、結果から言うと世界を平和にすることではないでしょうか? 国益だけを考える政治家は、今後は必要とされなくなっていく時代になると思います」

 ネット上では〈本田さん、カッコいいな〉〈ほんと素晴らしい〉〈この本田圭佑の考え方は正しいと思います〉と絶賛の声が相次いでいる。芸能人やスポーツ選手が政治的な話題に言及しただけで、ネット右翼から攻撃され、炎上に追い込まれてしまう昨今、本田圭佑がここまでまっとうな発言をしたのは、正直、本サイトも驚いた。ぜひ、金氏によるインタビュー全文を「Yahoo!個人」でお読みいただきたい。

 そもそも本サイトは、本田に対して、若者世代の自殺が多いとのニュースについてTwitterで〈他人のせいにするな! 政治のせいにするな!!〉と説教するなど、成功したトップアスリートにありがちな「強者の論理」を無自覚に発信してしまう「自己責任論者」のイメージを抱いていた。

 しかし、W杯直前にオキュパイ運動の理論的支柱であるデヴィッド・グレーバーによる“反資本主義”の書『負債論』を紹介するなど、最近、少しずつ社会的弱者やマイノリティに対する意識が変わってきたのか、と感じていたところで、朝鮮学校訪問と今回のインタビューでの発言。本田の自己責任論までを肯定したいわけではないが、今回は、素直に賞賛されてしかるべきだろう。

 とくに、本サイトが最大級に評価したいのが、本田の朝鮮学校訪問それ自体と、今回のインタビューのなかで、そのことについて正面から答えていたことだ。
 
 前述のとおり、本田はW杯が終わってまもなく、自身の移籍や社会活動などの多忙の合間を縫って朝鮮学校を訪問した。親交の深い名古屋グランパス時代のチームメイト・安英学(元サッカー北朝鮮代表)との縁で実現したというが、この訪問は新聞などのメディアにも、生徒たちにも事前に告知はなかった。当日、サプライズで登場した本田は、生徒たちからは大歓声で迎えられたという。

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