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安室奈美恵ベストアルバムにも奴隷契約の影が…ライジングプロダクション時代の曲はすべて歌い直し収録

 前述の通り、安室は15年1月にライジングとの契約を終了し、これをもってマスコミは「円満独立」と報じ、騒動は一件落着かに見えた。しかし、それは大きな間違いだ。その内実は完全独立などとは真逆の偽りのものだったからだ。

 というのも、安室はライジングからの独立の際、「芸能界のドン」ことバーニングプロダクションの周防郁雄社長に相談したと言われている。周防社長といえば、ライジングの平哲夫社長の後ろ盾であり「盟友の中の盟友」とまで言われる昵懇の仲だ。また、昨年起きた、三代目J Soul Brothersによるレコード大賞1億円買収疑惑問題でもクローズアップされたように、エイベックスもまたバーニングとは深い関係にある。

 つまり、ライジングから独立したとはいえ、結局は「同じ籠の中の鳥」だったということだ。

「そもそも、エイベックスにしてもずっと安室とレコード契約していることでもわかるように、ライジングと関係が深い。もともと安室は、ライジングからの独立騒動の際にエイベックスとの契約も解消しようと考えていたようだったのですが、エイベックスはその引き止めのためにプライベートレーベルであるDimension Pointを立ち上げたという経緯があるんです」(芸能関係者)

 ライジングからの独立後、平社長はマスコミの取材に対し、「移籍料などの条件は一切なかった」などと語っているが、こうした利権構造の中で、安室は譲渡されたに過ぎなかったのだ。

 その「金づる」の構図は、独立騒動のずっと前から続いているものである。先に触れた通り、ライジングは2001年に国税庁から年間で25億円という巨額の所得隠しを摘発され、平社長は2年あまりの実刑判決を受けている。

 自分が稼いだ金を所属事務所はまともに分配もせず、ライジングはあろうことか脱税までしていたのだ。さらに、ライジングとの“奴隷契約”や不条理な印税などの利益配分なども加わり、不満を募らせていったのも当然のことだろう。

「実際、平社長が脱税で有罪が確定した05年以降、安室はほとんどテレビに出演しなくなった。それまで信頼してきた事務所や平社長が、自分のことを理解することなく、“商品”“利権”として扱っていることに気づいたんでしょう。NHK紅白歌合戦ですら03年を最後に出ていません」(芸能記者)

 現在、安室がライブでMCを一切しないことは有名だが、このMC問題をめぐってエイベックスについても不満があったという。

「安室がDimension Pointに移籍する以前からですが、エイベックスはツアーやライブの公演回数を増やすよう安室サイドに何度も要求していました。それだけでなくライブでMCをやるようにと説得までしていたようです。テレビに出ない、ライブではパフォーマンスを重視し、MCをしないというのは安室のアーティストしての美学ですからね。安室がそれを飲めるはずもないでしょう」(前出・芸能記者)

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