くるり公式サイトより
先日、3年ぶりに『MUSIC STATION』(テレビ朝日)に出演し、オリジナルメンバーの3人でメジャーデビュー曲「東京」を演奏したくるり。今年で結成20周年を迎え、ベストアルバム『くるりの20回転』をリリースしたり、音楽ライター・宇野維正氏とともにこれまでのバンドの歩みを振り返った書籍『くるりのこと』(新潮社)を出版したりと、デビュー以来うるさ型の音楽リスナーからも絶大な支持を集め続けてきた彼らがその長いキャリアを総括する時期に入っている。
となると、気になることがひとつある。ネット上で囁かれている、ある噂のことだ。
「くるりはブラック企業」
なぜ「ブラック企業」という汚名を着せられているかというと、理由はあまりにも多いメンバーチェンジにある。
現在のメンバーは結成時からのメンバーである岸田繁と佐藤征史、そして2011年に加入したファンファン(現在は育児休業中)の3人だが、ここにいたるまでに数々の人々が加入と脱退を繰り返し、現在は8期目。これまで正式メンバーとなったことのある人は前述の3人を合わせて合計8人にもおよび、サポートメンバーまで含めるとさらに膨大なリストができあがる。
このことは本人も認識しているようで、音楽サイト「ナタリー」のインタビューでも岸田が「まあ、くるりはブラック企業とか言われてますし(笑)」と自虐的なコメントを残している。ネットではその原因に岸田のバンド運営を挙げるファンが多く、岸田自身も前掲『くるりのこと』のなかで「俺がまた自分勝手に辞めさせたみたいなことをすごくファンから言われて、ネットも炎上したりとかしたんですけど」と語っているが、本当にくるりは「ブラック企業」なのだろうか? そして、なぜくるりはこのようにメンバーチェンジの異常に多いバンドになったのか? 『くるりのこと』では、これまで詳細には語ってこなかったメンバーチェンジの真相について赤裸々に語られている。