小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

“アイドル”刺傷事件は警察のずさんな対応に責任あり! 目くらまし「ファンとの距離の近さ」議論に騙されるな

 この時、冨田さんは岩埼容疑者の名前と住所も警察に知らせているのだが、「書き込んだのが本人か調査が必要」として警察側は犯人とコンタクトを取っていない。

 また、それ以前の今月4日にも、冨田さんの母親が、岩埼容疑者の住む京都市内の警察署に相談の電話をかけているのだが、それも「嫌がらせの証拠をもって警視庁に行ったほうがいい」というたらい回しの対応であったという。

 通常、警察がストーカーに関する相談を受けた場合、被害者から警告申出書を提出してもらい、そのうえでストーカー規制法に基づき、相手に対して警告を実施することになっている。原則的にこの警告は、ストーカー本人に警告書を直接手渡しするという方法で行われる。そしてその警告を受けてもストーカー行為がおさまらなかった場合、公安委員会からの禁止命令が行き、それでも問題解決にいたらなかった時、相手に対して罰則がくだることになる。

 同法施行直後のデータによると、01年の警告件数は460件で、そのうち禁止命令にまでいたったものはわずか18件と、出し方にさえ留意すれば、警告は一定の抑止効果をあげることが証明されている。

 しかし、今回の事件の場合、9日に相談を受け21日に事件が起きるまで、警察は犯人と一度も接触しておらず警告も注意も与えていない。警察は半月近く放置するのではなく、何らかの方法で容疑者に接触を試みるべきだったはずだ。

 桶川ストーカー殺人事件を契機にできたストーカー規制法により、ストーカー事案に関し、被害者に命の危険が降りかかる前に警察が対応することが可能になったはずなのだが、法的枠組みは整えても、警察が事態を軽く見て捜査に乗り出さないことで重大事件に発展するケースはなくならない。たとえば、ストーカーをしていた男が元交際相手の母と祖母を殺害した、11年発生の長崎ストーカー殺人事件では、相談を受けていたのにも関わらず被害届の受理を先延ばしにするなど、警察が不誠実な対応を進めた結果、最悪の事態にまで発展してしまっている。

 繰り返しになるが、今回の冨田さんの事件では警告はおろか、電話などによる犯人との接触すら一切なされていない。今回のケースで警察が行ったのは、9日に相談を受けた後日、20日に冨田さんに電話で安否確認を行い9日以降の様子を聞き、その際に21日にイベントがあるとの話を聞いて、ライブ会場のある地域を管轄する小金井署に状況を伝えたり、110番緊急通報登録システムに登録しただけだ。ツイッターのリプライという証拠があるのにも関わらず、岩埼容疑者の所在確認や連絡などは一切行わなかった。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。