「ジャニーさんがいて。まず後輩うわーってきて。まず先輩からってジャニーさんいてマッチさんいてヒガシくんがいて、岡本くんがいて。岡本くんって元男闘呼組。僕がどうもーって挨拶して。ジャニーさんにおめでとうございますって。パッと座ってテーブルがあって。60~70人くらいいたのかな。ジャニーズJr.なのかそれからもうデビュー、Sexy Zoneの下でもうデビューしてるんだけども僕が無知なところであんまり顔がわかんなくて。誰なのかなと思いながら。ジャニーさんがいるその側に、Jr.っぽい子がいたんです」
下っ端の新人タレントが主賓のジャニーさんや幹部のいる上座に座るなど、とんでもないことである。中居は怒りを覚えるが、いかんせんその少年が誰なのか分からない。また、面識もないような先輩である自分が注意しに行くのも角が立つ。こういうことは、直属の先輩が声をかけるべきだ。せっかくの祝いの席であったが、中居はモヤモヤとする時を過ごしていた。
「こいつがなんで、そこに座ってんのか。そっち側で。これから出る人間なのか新人なのかわかんない。ジャニーズJr.なのかデビューしてる子なのか。でもそっち側に座るのはおかしいんじゃねぇかなと思って。マッチさんもヒガシくんもいるから僕が怒るわけにいかない。下か誰かが、直接、直の先輩が言わなきゃいけないんじゃないかって思いながら。雑談しながら。ちょっと席変えようかみたいになって。隣に太一がいて、『お前さ、俺わかんない、あいつ誰だ? 俺が言ったら棘があるから、お前言っても上の方だな。誰かいないのか』って。ほら、今飯食ってるぞ、俺たちでこっち側だと。なんであっち側にいるんだって。俺に挨拶もしてない。あいつさ、誰なんだって」
少年を睨みながらそんな会話を続ける中居のもとに、上機嫌な近藤真彦がやって来た。
「どうしたんだよ中居、イライラしてんなよ、こんな所で。無礼講なんだからさ、ガチャガチャすんじゃねーよ、ジャニーの誕生日なんだからよ」
中居は当然のように、話を続ける。中居はこれまでずっと気になっていた少年のことについて近藤にぶちまけたのだという。
「すいません。あそこの一番端のガキ、僕わかんないんで。挨拶もしないですし、なんであっち側座るのかなって」