だが、このようなやりとりをずっと見てきたAKBのヲタたちは、今回のセンター抜擢に「見城に取り入ったから」「権力へのすり寄りが気持ち悪い」という拒否反応を引き起こしてしまった。実際、昨年に幻冬舎から写真集を発売した大島優子が報知映画賞を受賞したときに、同映画祭の選考委員を務める見城は「僕が頑張りました」とコメント、公私混同も甚だしいと非難を買っていた。そのため、須藤のセンター抜擢も見城に媚びを売って実現したことだとシラけたムードが漂っているのだ。
しかし、須藤に何の罪があるというのだろう。これは、17・8歳の少女にちょっともち上げられたくらいで有頂天になるオッサンが見苦しい、というだけの話。だいたい、見城の顔色を伺って須藤をセンターに押し上げたのは秋元康であって、その“おっさんサークル”こそが「気持ち悪さ」の正体だ。
ちなみに、須藤のセンター曲「ドリアン少年」は、ケーキよりほやの塩辛が好きだという女の子が《ブサイクもイケメンも同じ》と豪語する“もの好きな女の子によるブサメン励ましソング”だ。この歌詞は秋元の悪意が出た、須藤と見城のメタファーであるような気がしてならないが、当の本人の反応は「「ドリアン少年」見て、聴きました。りりぽん、超絶カワイイ! このイキイキ感は誰にも出せない」とご満悦だった。
須藤凛々花はそんなタマではないと思うが、どうか彼女の才能がおっさんたちに潰されないことを祈るばかりである。
(大方 草)
最終更新:2015.07.08 01:26