石原慎太郎公式サイト「宣戦布告.net」より
日本維新の会解党にともなって、「次世代の党」をたちあげ、最高顧問の椅子に座った石原慎太郎。22人という予想以上の数の議員を集めたこの石原新党は同じく自主憲法制定をめざす安倍政権とも急接近しており、将来的には公明党にかわって与党の一角を占める可能性も出てきた。
ところが、そんな政局のキーマンともいえる石原慎太郎がここにきて、とてつもなく危険な発言をしたことをご存知だろうか。
石原は先日、発売された「週刊現代」(8月9日号)で、今の野望は何か、と聞かれてこう答えたのだ。
「支那(中国)と戦争して勝つこと」
この発言は、政治家としてのインタビューではなく、作家・石原慎太郎が最近になって上梓した短編集『やや暴力的に』(文藝春秋)の著者インタビューでのことだ。インタビューで石原は表題作「やや暴力的に」を書いた理由いついて昨年患った脳梗塞をあげている。
「主治医によると、『(棺桶に)片足だけでなく両足を突っ込んだ状態』だったそうです。危ないところだったんですね。それで、これからも小説を書いて行けるのか少し不安だったので試しに書いてみたのが表題作「やや暴力的に」です」
さらに作品のテーマである“暴力”についても、様々な思いを語っているのだが、問題はインタビューの本文ではない。インタビュー末尾のアンケート企画「私のいちばん」においてだ。これは著者の「いちばん」をQ&A方式で10項目に渡り一問一答するもの。「大切にしている時間は?」「気になる作家は?」「よく見るテレビ番組は?」といったたあいない質問で作家の素顔をかいま見るという趣旨だが、その中で石原は「いちばんの野望は?」との問いに前記の驚愕発言をしたのだ。おそらく多くの人々は見落としてしまっていると思われる誌面のスミに掲載された一言。しかし、その内容は見逃すにはあまりに重大だ。
たしかに石原はこれまでも暴言や問題発言を繰り返してきた。中国や韓国に対しても「三国人発言」に始まり差別発言を連発。「解決するためには軍事力」「核を持たない限り、一人前には扱われない」などと好戦的な主張を繰り返してきた。もはや暴言は石原の代名詞であり、何を言っても問題視されなくなっている。