三浦瑠麗と問題のトライベイキャピタルの関係は? 三浦瑠麗は説明すべき
今後、捜査がどのように進展するかは推移を見守る必要があるが、気になるのは、三浦瑠麗氏の姿勢だろう。
前述したように、瑠麗氏は〈私としてはまったく夫の会社経営には関与しておらず、一切知り得ないことではございますが、捜査に全面的に協力する所存です〉と述べているが、これで説明責任を果たせたといえるのだろうか。
もちろん、夫と妻は別人格であり、夫の経営する会社が犯罪をおかしていたとしても、その会社と何の関係もないのであれば、妻が謝罪したり道義的責任を感じる必要はない。
しかし、瑠麗氏の場合は、“なんの関係もない”と言えるのだろうか。
瑠麗氏は、〈平和のための課題に加え、内外の政治経済・社会問題の調査分析や政策提言〉(HPより)をおこなったり〈社会的な啓蒙活動を使命〉とするシンクタンク「山猫総合研究所」という会社を設立。現在はその代表者でもあるが、この「山猫総合研究所」の所在地は、問題になっている夫のトライベイキャピタルと同一の場所にある。
しかも、「山猫総合研究所」は、以前まで清志氏も代表取締役として名を連ねていた。登記では清志氏が退任したのは2019年3月となっているが、トライベイキャピタルがメタ社に出資を持ちかけたのは同年1月。つまり、今回特捜部が家宅捜索した案件が進んでいるときに、清志氏はまだ山猫総合研究所の代表取締役だったということだ。
また、前述した山猫総合研究所とトライベイキャピタルの同一の住所の現在のオフィスは、2018年12月に竣工。登記では山猫総合研究所が2019年3月1日に同住所に移転、つづけて同年10月31日にトライベイキャピタルが移転している。
2019年3月1日に開かれた「(株)山猫総合研究所代表就任&新オフィス披露カクテルパーティー」に参加した山本一太・群馬県知事(当時は参院議員)は、自身のブログで〈元外務省職員で、現在は投資ファンドの代表を務めるご主人にも、初めてお目にかかった。実物は、Facebookの写真より更にカッコ良かった!〉と綴っている。
さらに、清志氏が取締役を務める、エネルギー事業の企画・開発をおこなう「トライベイ」も所在地が同住所に登記されているだけでなく、やはり清志 氏が代表理事となっていた「一般社団法人エネルギー安全保障研究所」も同じ住所が所在地となっていた。この研究所では、瑠麗氏の妹が理事に就任していた(同研究所は2020年末に解散)。
こうした接点を見ていると、両社は「無関係」というより、ファミリー企業かグループ会社的な関係だったような印象さえ受ける。いずれにしても、瑠麗氏は資本関係や経営者の重複も含めて、両社がどういう関係にあったかをきちんと説明すべきではないか。