小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

岸田首相のオミクロン対策はザルだ! しかも入国禁止は外国人だけで差別性丸出し 目的は感染対策でなく右派のご機嫌とり

空港検疫ではいまだ精度の低い抗原検査…ザルだらけの対策なのに、外国人排斥でやってる感

 しかも、岸田政権の対策はザルだらけだ。たとえば、日本人の再入国者に対する制限は、アフリカ10カ国からは隔離期間が10日間である一方、イギリスやイスラエル、国内2例目の感染が確認された人の出国先だったペルーなどは6日間、オーストラリアやドイツ、香港などは3日間。それ以外の国や地域からの日本人などの入国者は指定の宿泊施設での隔離ではなく自宅待機(14日間)となっている。だが、イギリスではオミクロン株の市中感染がはじまっているとみられ、すでに広範な国や地域に広がりつつあると考えるべきだ。しかも、空港検疫ではいまだにPCR検査よりも精度が劣る唾液による抗原定量検査が用いられている。水際対策を強化するというのならば、新規・再入国や国籍の区別なく、すべての入国者をしっかりと保護し、国の指定施設で10〜14日間隔離・PCR検査の実施という方針をとるべきだろう。

 だいたい、岸田首相は「全世界からの外国人の新規入国を停止する」と言いながら、米軍人については日米地位協定を理由に対象から除外している。11月15日には成田空港の検疫でコロナ感染が判明した米軍関係者が隔離されることもなく民間航空機で沖縄に移動していたことが発覚したが、同様の問題がまたも起こる可能性があるのだ。

 ようするに、岸田首相は見せかけだけ強い措置をとっただけで、実態は「俺は安倍・菅政権とは違う」というアピールと“外国人の排斥”が大好物の極右のご機嫌取りが目的でしかなく、かたや再入国者を万全の体制で保護するという責務を果たしておらず、感染拡大を助長しかねない状況になっているのだ。

 いや、問題は水際対策だけではない。他国での広がり方をみても、すでにオミクロン株が国内に入っていても不思議ではない状態だが、国内の検査体制は相変わらず整っていないという問題があるからだ。

 事実、岸田首相は総裁選時から「検査の拡充」を掲げてきたが、実行されたのは抗原検査キットの薬局販売の解禁くらい。一方、東京都ではいまだに発熱していないとPCR検査が実費となり行政検査を受けられないケースがあり、そのほかの自治体でも「喉の痛みと味覚障害があったのに検査に繋いでもらえなかった」という声があがっている。コロナに感染していても発熱症状が出ないことは十分考えられるのに、いまなお検査が受けられないのである。

 岸田首相は11月12日におこなわれた新型コロナウイルス感染症対策本部で「感染拡大時にはワクチン接種者を含め、無症状者でも無料で検査を受けられるようにする」と明言したが、言っておくが首相に就任してからすでに約2カ月も経っているのだ。この2カ月のあいだに「誰でも無料ですぐに検査が受けられる」という他国ではスタンダードになっている体制を整えることはできたというのにそれもせず、その結果、新たな変異株の脅威に晒されようとしているのが現実なのだ。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する