れいわ新選組公式ウェブサイトより
れいわ新選組の山本太郎代表が“炎上”している。きっかけは昨日10日、国会内で会見をおこなった際、自民党の麻生太郎副総裁について、このように批判したことだった。
「はっきり言って、副総裁辞任とかじゃなくて、もうすでに万死に値する人間であると。万死に値する存在であるとしか言いようがないです」
ところが、この発言がメディアで取り上げられると、ネット上では以下のような批判が殺到したのだ。
〈山本氏の発言は生存権を侵害する憲法25条違反〉
〈国会議員は、すぐにでも山本太郎議員に対する辞職勧告決議案を提出して下さい〉
〈麻生の暴言を問題視しながら、自分は万死に値すると平気で暴言を吐く〉
〈簡単に死という言葉を使ったり、葬式のように手を合わせたりするような奴は政治家どころか人としてダメだと思うよ〉
〈国会議員が、他人の生きる価値を勝手に見出だして発言するとか狂気の沙汰ですよ〉
〈『万死に値する』とか、政治家として進退かけて言ってるんだろうな? 死ねって言ってるんだぞ?言い過ぎましたじゃ済まねーぞ?〉
「死ねって言ってるんだぞ?」「生存権の侵害だ」って、まったく何を言っているんだか。「万死に値する」という表現は「何度も死ぬべきほどに罪が重い」という意味であり、論壇誌の記事タイトルなどにもよく使われ、とりわけ政治家に対する批判としてはごく当たり前のものだ。
だいたい、こうして鬼の首をとったように騒いでいるほとんどがネトウヨだと思われるが、ネトウヨはかたや生活保護バッシングを繰り広げて人びとの生存権を脅かしておきながら、与党の有力政治家に対する当然の批判を「生存権の侵害だ!」とがなり立てるのである。おまけに「憲法違反だ」って、臨時国会の招集拒否など自民党政権による明確な憲法違反行為には目を瞑っていながらよく言えたものだ。
そもそも、政治家が政治家に対して「万死に値する」と批判をおこなうことは日常茶飯事であり、国会でもしょっちゅう登場する。
じつは、山本太郎に「万死に値する」と名指しされた張本人である麻生太郎も、2012年に『報道2001』(フジテレビ)に出演した際、普天間基地の移設問題に絡んで「問題を混乱させたもとは、鳩山元首相だ。万死に値する」と発言している。
さらに言えば、昨年11月には自民党議員が麻生太郎に対し「万死に値する」と批判をしているのだ。