小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

高市早苗が自民党候補の応援演説で「落選したら、天皇陛下に迷惑がかかる」と露骨すぎる天皇の政治利用! なぜ問題にならないのか?

高市早苗が自民党候補の応援演説で「落選したら、天皇陛下に迷惑がかかる」と露骨すぎる天皇の政治利用! なぜ問題にならないのか?の画像1
高市早苗Twitterより


 甘利明氏の自民党幹事長辞任を受け、後任に茂木敏充外相が就くことが決まった。しかし、この人事に噛み付いたのが、ネトウヨ勢。「なぜ高市早苗さんを幹事長にしなかったのか」「最初から高市早苗さんを幹事長にしておけばよかったのに」などと騒いでいる。

 だが、高市政調会長をめぐっては、幹事長への昇格どころか、政調会長の辞任、いや議員辞職級のトンデモ発言をおこなっていたことがわかった。

 というのも、「デイリー新潮」および本日発売の「週刊新潮」(新潮社)によると、高市氏は衆院選で京都4区から立候補していた文部副大臣・田中英之氏の応援で、こう語っていたというからだ。

「いわゆる政務官とはまた違って、大臣と副大臣は天皇陛下の認証を受けます。そういうことになりますと、万が一にも、この京都4区・田中英之が当選しないということになると、大変お忙しい天皇陛下にもう一度別の方を認証して頂かなくてはならない悲惨な事態が発生します」
「天皇陛下にもご迷惑がかかります。なんとか、勝たしてやって下さい」


 天皇に迷惑をかけるから田中氏を当選させろ──。まさしく絶句するほかない、直球の天皇の政治利用、選挙利用ではないか。

 自民党では、2017年に当時防衛相だった稲田朋美氏が都議選の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」という趣旨の発言をおこなったことが自衛隊の政治利用だと問題になったが、今回の高市発言の重大さはその比ではない。

 そもそも、国務大臣・副大臣などの認証官任命式は国事行為であり、憲法は天皇の権能を定めた4条でも〈天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ〉と定められている。

 しかし、高市氏は、その国事行為について“天皇に二度手間をかけてしまう”と言い出して、“迷惑をかけないためにも田中氏の投票を”と呼びかけた。つまり、天皇の権能を政治利用し、国民の代表者を選ぶ選挙よりも天皇の国事行為にプライオリティを置いたのだ。これは民主主義、国民主権の否定であり、さらには天皇を利用したファシズム体質の表れだとしか言いようがない。到底看過できる発言ではないだろう。

 しかも、安倍政権下では、有権者買収や公選法違反などの大臣スキャンダルが週刊誌で報じられ、それが端緒となって河井克行法相や菅原一秀経産相など数々の問題大臣が次々に辞任、そのたびに新たな大臣を立ててきたが、高市氏のこの主張だと、「天皇に迷惑をかけないためにも大臣スキャンダルは見過ごせ」などという暴論をも可能にしてしまう。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する