敗訴判決もDHCテレビは「まあまあ勝訴」などと開き直りつつ、即、控訴
さらにもうひとつ、この裁判で暗澹とさせられたのは、判決後のDHCテレビジョンの態度だ。
同社の山田晃社長は地裁前で「まあまあ勝訴」などというふざけた紙を掲げ、『虎ノ門ニュース』に出演し、判決に対し「不当判決」と主張して、「控訴」を表明したのだ。
しかし、一方の辛氏もさらなる責任の追及のために、すでに控訴を表明している。今回の判決、そしてDHCテレビジョンの姿勢についてどう考えているのか。改めて辛淑玉氏に聞いてみた。
まず、辛氏は裁判を起こした理由について、こう振り返る。
「会見でも話しましたが、今回の『ニュース女子』の報道は、私への差別的な攻撃を扇動する“犬笛”になり、この4年8か月は、本当に、苦しい時間を過ごしてきました。
彼らは、自らの手をよごさないで、私を存分に叩くことができたのです。
あの番組で多くの沖縄の人たちや反対運動に携わってきた人たちが傷つき、私も名指しで攻撃されました。皆のことを考えると、私がこのまま黙っていてはいけないと思い、私に対する攻撃を私は、傷ついた皆を代表して原告として闘う使命を課されたものと考え、私が裁判を起こして立ち上がることにしました。
本当に問われなければならないのは、沖縄差別なのです。
だからこそ、DHCテレビジョンが何をしたのかを、後世の記録として、裁判という形で残したかった」