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菅首相が「明るい話聞いた」相手は「コロナはインフル並み」「日本で死者増えない」が持論の医師 安倍首相も集団免疫論にハマって…

「集団免疫」「経済優先」の大木教授を最初に重用したのは安倍首相

 このように、大木教授の主張は進行するコロナの現実によってことごとく破綻し、フェイクであることが証明されてしまったものばかりなのだが、驚くのは、大木教授がそれでもいまだにこうした主張をほとんど撤回も修正もせず、繰り返していることだ。

 今年1月5日に、前掲した提言の「ver3」を発表したのだが、「集団免疫」獲得論はもちろん、こんな主張を展開している。

〈新型コロナは欧米においては恐ろしい感染症であるが、様々な理由から日本人にとっては季節性インフルエンザ程度の病気と位置づけられる〉
〈実害のない「新規陽性者数」「過去最多」に一喜一憂せず、(略)第2類感染症指定の運用を柔軟にすることで医療崩壊を防ぐべきである。そしてこの「日本の特権」を活用し、このまま基本的な感染対策を遵守し、国民の生活と経済優先で進めるべきである〉

もはや言葉を失うが、こうした大木教授の主張には医学会からも批判が殺到し、東京慈恵会医科大学附属病院は昨日18日、病院長名で〈本学外科学講座教授大木隆生氏がメディアなどを通して発信している内容は個人的見解であり本学の総意ではありません〉という釈明文を発表する事態となった。

 しかし、注視しなければならないのは、大木教授のこうした主張が、菅首相がとってきた感染対策への消極姿勢と「GoTo」などの経済優先政策を正当化するものであるという点だ(実際、提言には「経済優先で進めるべき」という文言もはっきり書かれている)。

 ようするに、菅首相は大木教授のトンデモ理論が自分の失策を正当化してくれると考えたからこそ、この緊急時に45分もの時間を割いて大木教授との面会をセッティングしたのだろう。

 そして、面会後、菅首相が「久しぶりに明るい話を聞いた」という感想を漏らしたのも、もしかしたら「病院へのインセンティブ」よりも「日本は集団免疫獲得で世界をリード」「インフルエンザ並みの危険性しかないから経済優先でいい」などという話を聞かされて、我が意を得たりとなったからかもしれない。

 いずれにしても、こんな状況下でもなお、集団免疫論を主張するトンデモ学者と面会したということは、菅首相がこの期に及んでも、「経済優先」の方針を変えるつもりがないということだ。これでは、いつまでたってもまともなコロナ対策を打つことができるはずなどないだろう。

しかし、こうしたトンデモ集団免疫理論にハマっていたのは菅首相だけではない。実は、くだんの大木教授を最初に重用したのは、菅首相の前任である安倍晋三前首相だった。安倍首相は昨年6月18日、大木教授と面会し、その後、7月末に大木教授を「未来投資会議」の民間議員に追加している。

「週刊新潮」(新潮社)1月21日号に掲載されている大木教授の話によると、「日本および東アジア人、すなわちモンゴリアンは新型コロナに強いようだから、ロックダウンや緊急事態宣言に頼らず、医療体制を強化し、経済との両立、新型コロナとの共生を図るべき」という提言を「総理官邸に届け」たところ、安倍前首相が「提言を評価」し「私を未来投資会議民間議員に抜擢してくれた」という。

 コロナの後手対応、無策が安倍政権時代から始まっていたことはいまさら説明するまでもないが、その頃から、すでに最高権力者が大木教授のトンデモ理論にすがって自らを正当化するという構図は始まっていたのだ。

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