八代弁護士、橋下徹、志らくらも“税金もらってるなら国の言うこと聞け”と学術会議叩き!
しかし、これは平井氏だけの主張ではない。実際、5日放送の『グッとラック!』(TBS)では、立川志らくも「10億円の予算を国からもらってやるからいけないんであって、別にこんなのなくていいんじゃないですか?」「学問の侵害、弾圧につながるって言うんだけども、だけど別に研究はできるわけで、学者の意見を聞きたいのならば、それだけの組織をつくればいいんですよ」「私がそのメンバーだったら『いいよ、別に。自分たちでやるから』って」と発言。同番組のコメンテーターとなった橋下徹氏も「税金が入っているというところで、国民からすれば『金はくれよ、でも口出すな』って、それは学者さんのみなさん、ちょっと違うんじゃないのと思っちゃう」などと大合唱を繰り広げたのだ。
同じように、『ひるおび!』(TBS)でも八代英輝弁護士はこう発言していた。
「政府がかつて気に入らないことを発言された方を排除していくようなものになってしまって危険だと言うんであれば、私、ちょっと疑問なのは、この日本学術会議というものに国費、国民の税金を投じているわけですよ。で、やはり政府に対して厳しい意見を言うんだったら任意団体でいいわけじゃないですか。これを国費を投じておこなうという以上は、ある程度、民主的なコントロールというものも必要」
さらに、『グッとラック!』で志らくは、こんなことまで口にした。
「税金使ってやっているから、国が決めたものに対して『違う』って人の意見が多いと『なんだい?』って、上は思いますわね、当然」
税金が投じられているのだから、国に楯突くようなことは言うな──。こんなことがまかり通れば、戦時下において科学者たちが戦争に協力したのと同じことが繰り返されてしまう危険がある。その反省のもとに日本学術会議はあるというのに、志らくはこんな暴論を振りかざしたのだ。
いや、さらに絶句したのは、橋下氏の発言だ。橋下氏は同番組で、日本学術会議の次に取り上げられた、芸能人の相次ぐ自殺にかんする報道の話題のときにも、“10億円を「いのちの電話」に使えばいい”などという主張をおこなったのである。
国民の関心が高まっている自殺の問題と関係がまるでない日本学術会議の予算話をリンクさせて、「こっちに予算を回せばいい」「こっちのほうが有益だ」と主張する。そうすることで、日本学術会議に対して国から出ている10億円は“無駄金”であり、“税金泥棒”だと強調してみせたのだ。