三浦瑠麗のN高特別講師に能町みね子が「三浦さんの犬笛にすぐに反応するスリーパーセルを養成するつもりか」と皮肉
実際、三浦センセイのN高特別講師就任が明らかになると、ネットでは非難が殺到した。コラムニストの能町みね子氏も「週刊文春」の連載で三浦氏が過去に「スリーパーセル」発言をしていたことや「桜を見る会」批判を「国民の感情」「嫉妬」にすり替えたことなどを取り上げ、〈橋下徹と並ぶ扇動家、言って見れば犬笛プレイヤーって感じ〉と一刀両断。N高政治部について〈それこそスリーパーセルみたいな、三浦さんの犬笛にすぐに反応する少数精鋭の戦士を養成するつもりなんですかね……〉と痛烈な皮肉を放っていた。
しかし、この三浦センセイの特別講師就任はまだ序の口。実際に行われたN高政治部の授業内容はもっととんでもないものだった。
第1回目のゲスト講師はなんと麻生太郎副総理。周知のように、ドワンゴの設立には麻生氏の息子が深く関わっており、いまも経営陣には麻生氏の甥が名前を連ねている関係。これのどこが「与野党問わず広くから選びます」だというのか。
しかも、麻生副総理は「民度が違う」「政府の金で(高額医療を)やっていると思うと寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらうなど、いろいろと考えないと解決しない」といった数々の選民思想、優生思想丸出しの発言をし、財務省事務次官のセクハラ問題ではセクハラ告発を封じ込めるような発言をした政治家だ。新しい時代の政治を担っていく高校生に向けた政治の授業の第1回目に、そんなトンデモ政治家の話を聞かせるという神経が信じられない。
と、呆れていたら、案の定、麻生氏はこのN高政治部でまたぞろとんでもない暴言を口にした。「高校生に政治を身近に感じてもらう」というのが授業の趣旨だったはずなのに、麻生氏は冒頭からこんなことを言い出したのだ。
「若者が政治に関心がないというのは、悪いことではない」「それだけ日本で平和に暮らしているということだ」
そして、アフガニスタンなどの内戦が続く地域と比較して「政治に関心が無くても平和に生きられる国にいるほうがよっぽど良い」と決めつけたのである。
安倍政権によってこれだけ格差と貧困が広がり、差別と分断、人権侵害が横行しはじめた日本を「平和な国」などと認識しているというのも呆れるが、もっととんでもないのは、この発言が麻生氏のファシズム肯定思想をもろに表していることだ。