黒川問題で小泉今日子の影響力を恐れた官邸が“内調の監視対象”に
『アサ芸』ならともかく、なぜ天下の『新潮』までがこんなヨタ記事をとばしたのか。気になるのは、この小泉の企画が「取締役案件」だったらしいことだ。新潮関係者が語る。
「これはある取締役から降りてきたネタだと聞いています。小泉が赤旗に出たのは2週間前だったので、編集部では『いまさら』と消極的だったんですが、上がかなり強引で、結局、無理やり記事を載せることになった。その取締役は「週刊新潮」の元編集幹部で、バーニングの周防(郁雄)社長とも親しく、内調とも太いパイプがあるので、どこからか“小泉潰し”を頼まれたんじゃないかと編集部でも噂になっていました」
バーニングプロを独立したタレントがバッシングを受けるのはたしかに有名だが、小泉の場合は独立からかなり経っているうえ、タレント活動をほとんどしておらず、バーニングプロがいまさらバッシングを仕掛ける必然性があまり感じられない。
むしろ可能性が高いのは、官邸や内調(内閣情報調査室)の仕掛けだろう。例の「#検察庁法改正に反対します」に参加して以降、官邸は小泉の政治的影響力を恐れており、内調がその言動をずっと監視しているといわれているからだ。内調の動きに詳しいベテラン週刊誌記者が語る。
「官邸は黒川問題で国民的批判が高まったのは、小泉の存在が大きいと考えており、あのあと、小泉を内調の監視対象に入れたのはたしかです。とくに最近、警戒していたのが、参院選の出馬。さすがに共産党から出馬するとは思ってないが、野党統一候補になるんじゃないかと本気で恐れている。そう考えると、今回は『赤旗』に出たことを利用して、わざと“共産党”というレッテルをはって、小泉が立候補しないようにバッシングを仕掛けたのかもしれないね。こういう情報を流して、バッシングを仕掛けておけば、今後、政治的発言、政権批判がしづらくなるという計算もあるかもしれない」
いずれにしても、今回の一件は、小泉が政治や社会問題について発言してきたために狙い撃ちされたということは間違いない。しかも、知名度、影響力の高い小泉を攻撃すれば、芸能人たちを萎縮させ、政治的言論を封じるみせしめ効果もある。
まったく卑劣きわまりないが、しかし、小泉にはこんなデマやバッシングに怯むことなく、これからも「言うべきことを言う」という姿勢を貫いてほしい。
(伊勢崎馨)
最終更新:2020.09.07 08:58