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大阪のコロナ感染拡大に和田アキ子が「大阪モデルと言ってたのに」…それでも吉村洋文知事は市中感染をごまかし自粛呼びかけを拒否

現状は本来の「大阪モデル」なら「赤信号」のはずが、吉村知事が一方的に基準を訂正

 そもそも、「大阪モデル」は再び休業を要請する際の独自基準として5月5日に吉村府知事が公表。黄色は「府民に対する警戒」呼びかけで、赤色は「非常事態」を意味し、そのモニタリング指標と自粛要請等の基準は1週間の平均値で「感染経路不明者の前週増加比」(1以上)、「感染経路不明者数」(5〜10人以上)、「確定診断検査における陽性率」(7%以上)。この指標のうち1つでも基準を満たせば「黄色」、すべてが基準を超えると「赤色」になるとしていた。

 この「大阪モデル」を公表した際、吉村府知事は「初めての取り組みで我々にとってチャレンジ」と述べ、大阪城や通天閣のライトアップにも言及。メディアはこぞって取り上げ、「わかりやすい」「実行力がある」「情報を公開するのは偉い」などと褒めそやし、毎日新聞と社会調査研究センターが5月6日におこなった世論調査では、「新型コロナ対応で最も評価している政治家」として吉村府知事はぶっちぎりのトップに輝いた。

 しかし、この吉村府知事を「次期総理候補」と呼ばれるまでのし上げた「大阪モデル」は、唐突に修正される。5月24日には経路不明者の前週比が基準を超えて「黄色」を点灯させなければならないことがわかると、前日の23日に基準を変更すると報道各社に公表。吉村府知事は同日、Twitterに〈①(引用者注:経路不明者の前週比が1倍以上)のみ満たした時は「黄」信号を灯さない運用と致します〉と投稿しただけで、基準変更を説明する記者会見すら開催しなかった。

〈府民の皆様と『見える化』でリスクを共有する〉などと述べてきたくせに、基準を超えることがわかると一方的に基準を変更して、府民に説明もしない──。これには山中伸弥教授も〈結果を見てから基準を決める。科学でこれをすると信頼性が揺らぎます。この報道が本当であれば、大阪府の対策が、科学から政治に移ったことを意味します〉と批判したが、吉村府知事の恣意的な基準変更はこれでは終わらなかった。この基準でも「黄色」が灯りそうになると、7月3日、またも「大阪モデル」の修正を決定。今度は「黄色」が灯りにくくしただけでなく、「赤色」になる基準を「重症者の病床使用率が70%以上」のみとしたのだ。

 それでも大阪府の感染急拡大に伴って、12日には「黄色」が点灯し「警戒」段階となったが、旧基準と26日時点の状況を照らし合わせれば、現在は「赤色」、緊急事態を示すものとなっていたのだ。

 ようするに、危なくなったら基準を修正するという姑息なやり方がはっきりとしたのが、この「大阪モデル」なのであって、実態のない吉村府知事の「実行力」とやらのハリボテに過ぎないのである。

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