平将明内閣府副大臣が豪雨災害の最中におこなった驚愕ツイート
今回と昨年の台風災害を踏まえて検討するって、何をタラタラやっているのかという話だろう。だいたい現状の備蓄が残り500セットならば、すぐに目詰まりする数字だ。このように、まったくやる気が感じられない答弁だったのだが、田村議員は「先々ということではなくて、コロナ対策としてベッドとテントは当たり前という状況をつくっていくべき」と要望。そして、「お忙しいでしょうから、どうぞ災害対応にあたっていただきたいと思います」と言って、平副大臣に退席を促した。
問題はこのあとだ。こうして「災害対応」のために内閣委員会を先に退席した平副大臣だったが、退席後すぐに何をしたかといえば、Twitterの更新。しかもそれは、災害状況や政府対策の発信ではない。〈平副大臣の声がアンガールズ田中〉という投稿に反応し、〈山根〜ヽ(´o`;〉とつぶやいたのだった。
この投稿をおこなっている最中にも、熊本県や岐阜県、長野県などでは孤立状態になっている地区があり、安否不明の人も多数いた。そんな状況下で、防災を担当する内閣府の副大臣が災害対策のために国会を退席したかと思えば、SNSで投稿したのは、あまりにもくだらない内容……。
平副大臣といえば、J-NSC(通称ネトサポ)を率いる自民党ネットメディア局長を務めていた際には、自民党のネット番組でネトウヨさながらに野党への罵倒を繰り出し、2017年におこなわれた衆院予算委員会のライブ配信では「(野党の質問に答えることは)与党の野党に対するおもてなしなんですよ。オ・モ・テ・ナ・シ!」「料金タダ!スマイル0円!なんてやってると、受け取るほうは当たり前で権利だと思い始める。権利じゃないんです。配慮なんです」などと暴論を主張したこともあるような人物。そして、その本質は変わらず、内閣府副大臣になっても、さらには災害非常時にあっても、こんなくだらない投稿をおこなう──。これをひとつとっても、「やる気あるのか」と言いたくなるではないか。
いや、そもそも今回の避難所を見ても、テントの配備が進んでいないところも見られた。東日本大震災では避難生活で体調を崩して死亡した「災害関連死」と認定された人は3700人にものぼり、熊本地震でも200人を超えたが、その教訓が活かされていないと一昨年の西日本豪雨や昨年の台風災害時にさんざん指摘された。だが、安倍政権は反省もなく、またも同じ光景を繰り返しているのだ。今年は新型コロナもあるというのに、である。
さらにもうひとつ言っておくと、安倍首相は甚大な被害が出た4日も、その後、各地で警戒レベル5が出ても、ずっと私邸に直帰。きのう9日になってようやく公邸に泊まったが、それまで一度も公邸泊をおこなっていない。西日本豪雨時の「赤坂自民亭」への参加や、昨年も千葉県が大きな台風被害に見舞われている最中に内閣改造を断行するなど、安倍首相の災害対応には批判が集まってきたが、現在の態度はお友だちとの会食を控えているだけで、非常時に陣頭指揮をとろうという真剣さはまるでないという意味では同じだ。
今後、コロナの第2波と災害がぶつかったとき、一体この国はどうなるのか。「災害対応興味なし」の安倍首相の姿勢を、しっかり監視しつづけなくてはならない。
(編集部)
最終更新:2020.07.10 11:44