大坂ナオミTwitter
プロテニス選手の大坂なおみ選手が、差別抗議デモをめぐりキレッキレの発信を行っていることは、きのう本サイトでお伝えしたばかりだが、またどうしてもお伝えしたいツイートがあったので紹介したい。
日本でも多くの心ある人々が差別に声をあげている一方で、「日本には差別はない」という言説が広くはびこっている。大坂選手が、こうした「日本に差別はない」論に、「日本にも差別はある」と突きつけたのだ。
既報のとおり、大坂選手は、差別に抗議の声をあげるとともに、差別をなくすために、より多くの人が沈黙せずに声をあげ動いてほしいと発信している。6月4日には、大坂選手が生まれ3歳までを過ごした日本・大阪で、本日7日午後行われる差別抗議デモの告知をシェアし、普段は使わない日本語で〈お願いします〉と参加を呼びかけていた。
この大坂選手の呼びかけに対し、日本のネトウヨと思しきアカウントが、〈日本には差別はない。引っかき回すな(There is no racism in Japan. Do not make a disturbance)〉と大坂選手に絡んだ。
するとこのクソリプに対して、大坂選手は、昨年日本のお笑いコンビ・Aマッソが、「大坂なおみに必要なものは?」というふりに対して、「漂白剤。あの人日焼けしすぎやろ」という差別ネタを披露し、後に謝罪したことを報じる英語のニュースをリツイートし、ローマ字で〈NANIIIIII?!〉=「なにいいいいい?!」と投稿したのである。
日本にも差別はある。大坂選手は、「日本に差別はない」論をハッキリと否定したのだ。大坂選手の指摘はその通りだ。しかも大坂選手に限っても、Aマッソの件はほんの一例にすぎない。大坂選手をめぐっては、日清のアニメCMのホワイトウォッシュ問題もあったし、ニューヨークタイムズが大坂選手の母・環さんの差別体験について記事にしたこともある。
もちろんこれは大坂選手だけの話ではない。日本でも、アフリカ系をはじめとする多くの外国人が、個人個人の意識や感情に基づく偏見・差別のみならず、制度的にも差別的扱いを受け著しい不利益を被っている。
とりわけ、国連からも「現代の奴隷制度」と批判された外国人技能実習生や外国人留学生、アメリカにおけるアフリカ系と同様に歴史的・制度的に抑圧されてきた在日コリアンは、このコロナ禍においても、現在進行形で、政府や自治体により極めて不当な差別的仕打ちを受けている。
私たちはBLACK LIVES MATTERを支持するとともに、日本における差別をも自覚し抗議の声をあげていくべきだ。
差別とどう向き合うべきか。大坂選手の一連の発言を以下に再度掲載するので、あらためて考えてもらいたい。
(編集部)