東京では例年より肺炎やインフルエンザの死亡者が200人以上増加! コロナ把握漏れか
いや、それどころか、実際の死亡者数にはカウントされていない死亡者がいることは間違いない。というのも、新型コロナによる死亡者数には含まれていない死亡者がかなりの数になるのでは、とみられているからだ。
実際、日本経済新聞は24日付記事で、東京都23区で2月中旬から3月までのあいだにインフルエンザや肺炎で死亡した人の数が、過去の平均的な水準を200人以上も上回った可能性があり、〈PCR検査で感染を確認されていないケースが潜み、把握漏れの恐れがある〉と報道している。
また、本サイトでも紹介したように(過去記事参照)、「日本法医病理学会」が全国の解剖医を対象におこなったアンケート結果では、保健所などに検査を申し入れたにかかわらず拒否されたという件数が12件にものぼっていたことが判明。アンケートに回答したのは26機関だというから、これは氷山の一角でしかない。
PCR検査が受けられないあいだに重症化し、死亡にいたったという例が多発したことを考えれば、安倍首相が具体的に打ち出すべきはPCR検査体制の強化だ。しかし、日本の検査数はいまだに多くて1日あたり約1万件、目標は2万件にすぎない。日本の人口の約半分であるイギリスが1日20万件をめざしていることを考えれば、あまりにも手薄だ。
しかも、安倍首相は検査が受けられないなかで重症、死亡にいたった人や遺族の存在を見ようともせず、「G7でもっとも死亡者が少ない日本はスゴイ!」「これからは俺が世界の感染症対策をリードしていく」などとのたまったのである。
国民からいくら批判に晒されてもそれを受け止めず、自分を大きく見せることしか頭の中にない──。緊急事態宣言が解除されたが、第二波はかなりの確率でやってくる。反省の色がまるでないこのリーダーにその第二波に向けた対策を取れるとは、とてもじゃないが思えないのである。
(編集部)
最終更新:2020.05.26 11:09