橋下徹が総理になれば、詭弁と説教で国民に負担を強い、自らの失態は棚上げ…
もちろん、本サイトは橋下氏であれ西村大臣であれ、感染が疑われる人がPCR検査を受けることは当然であり、むしろ政府はその間口を広くすべきだと考えている。
しかし、「家で寝とけ」とまで言って検査抑制を叫んでいた人間が自分だけ検査を受けながら、その後、これまでの発言について謝罪や撤回をしないというのは明らかにおかしいだろう。
いや、それどころか、橋下氏はこの自身の「感染疑い」とPCR検査を経たあと、いつの間にか「検査不要論」を棚上げし、平然と「検査人数拡大論」へとシフトしていったのだ。そして、いまでは自分が「検査不要論」の旗振り役だった事実をまるでなかったことかのように振る舞っている。
この無責任ぶりはなんなのか。いや、橋下氏がコロナでネグっているのは、検査問題だけではない。橋下氏は政治家時代、大阪府立や市立病院の統廃合や補助金カットなどの計画を強引に進めた。多くの医療関係者が「医療崩壊を招く」と反対したにもかかわらずだ。それが、今回の新型コロナウイルスをめぐる大阪の医療崩壊の遠因ではないかとの指摘も相次いでいる。
ところが、橋下氏は4月3日に〈僕が今更言うのもおかしいところですが、大阪府知事時代、大阪市長時代に徹底的な改革を断行し、有事の今、現場を疲弊させているところがあると思います。保健所、府立市立病院など。そこは、お手数をおかけしますが見直しをよろしくお願いします〉などと先回りの予防線ツイートをしただけで、以降は自分の責任をほとんどスルー。それどころか、橋下政治を批判する意見に反論するなど、完全に開き直っているのだ。
こんな二枚舌で無責任な人物が本当に総理大臣になって実権を握れば、何が起こるか。詭弁と説教で国民に負担を強い、自らの失態は棚上げ、それでいて自分やその周辺だけを優遇する、まさに安倍首相と比肩する最悪の宰相になることは間違いないだろう。
本サイトが追及してきたような“独裁者的気質”や、メディアへの恫喝など“非民主的姿勢”、敵と味方とに二分して煽る“ポピュリズム的手法”の問題だけではない。この新型コロナは、橋下氏の欺瞞を完全に満天下に知らしめた。あらためて言うが、橋下徹こそ、絶対に総理大臣にさせてはならない人物だ。
(編集部)
最終更新:2020.04.30 12:15