桜を見る会や前夜祭に参加したマルチ「48」めぐり消費者庁が不可解な立入検査見送り
安倍首相や昭恵氏との写真を勧誘に使って売上を伸ばす一方、被害の声も大きくなっていった48ホールディングス。そして、消費者庁は2017年8月に立入検査を、その直前には金融庁も調査を実施。同年10月には特定商取引法違反(不実告知など)にあたるとして、消費者庁から3カ月の一部取引停止が命じられたのだ。
しかし、じつはこの行政処分に対しても、やはりジャパンライフと同様、遅すぎたという批判が出ていた。というのも、消費者庁は2017年5月に予定されていた立入検査を見送っているのだ。業務停止命令が出た際、日本消費経済新聞は〈消費者庁の行政処分は、遅きに失したといわざるを得ず、被害の抑止・拡大防止にはつながっていない〉と指摘していたが、消費者庁の鈍い動きの背景に安倍首相や昭恵氏との関係があるのではないかという疑念を抱かずにはいられないだろう。
しかも、48ホールディングスはジャパンライフとの接点もある。日刊ゲンダイ(2017年12月29日付)によれば、この48ホールディングスの代表取締役社長を一時期務めていた渡部道也氏は、2016年当時、ジャパンライフの取締役香港支社長として会社案内で紹介されていたという。
被害者を生んでいるマルチ商法の企業関係者を招待し、“安倍夫妻と人脈がある”ということを信用材料にさせてきた「桜を見る会」。招待者名簿が出てくれば、こうした人物がザクザクと出てくるために、安倍官邸および政府は必死になって名簿をひた隠しにしているのだろうが、安倍首相が「知らない」と言って終わる話ではけっしてない。淡路氏やジャパンライフ・山口会長といった人物はどういう理由で招待されたのか。被害を拡大させた責任者として、安倍首相はしっかり国民に説明する義務がある。
(編集部)
最終更新:2020.02.12 09:54