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ゴーン会見で問われた日本マスコミの姿勢! 安藤優子は仏メディアの質問に「ゴーンは私たちを検察の代弁者だと考えている」

検察リークに丸乗りしてゴーンバッシングに血道をあげる日本マスコミの異常

 会見でゴーン氏はこうした状況を正面から批判したのだ。

「私は裁判官や検察官に無罪の弁解をしたが、手錠と腰ひもを掛けられた。保釈の試みに何度か失敗し、独房で拘束された。代理人が目を通した手紙を除いては、家族にも数週間も会えなかった。弁護士の立ち会いもなく、毎日何時間も尋問を受け、自白するよう迫られた。自白しなければ事態は悪くなるだけだと、検事に繰り返し言われた」
「私は正義から逃げたわけではない。不正義から逃げたのだ。自分自身を守るほか選択肢はなかった。公平な裁判が不可能であることに観念し、唯一選べる道だった。難しい決断だった」
「支払いがされていない報酬についての容疑での逮捕だと知り、衝撃を受けた。逮捕される理由はなく、法律違反ではない。日産と日本の検察がぐるになっていた。それを分かっていないのはおそらく日本の人だけだ」(朝日新聞デジタルより)

 ところが前述のように、テレビのMCやコメンテーターたちは、以上な日本の司法制度やゴーン氏がいかに無理筋な逮捕・拘禁の憂き目にあったかをほとんど無視して、一方的に「何を言ってるんだ」「盗人猛猛しい」などと叩き、あたかも有罪が確定しているかのように犯罪人扱いして「司法批判はすり替え」などと得意げな顔で言い放っている。いったい、すり替えているのはどちらかといった話だろう。

 しかも、日本のマスコミやテレビコメンテーターたちが恐ろしいのは、検察による不当逮捕の可能性をまったく考慮せず、ひたすら検察のリークに丸乗りして、ゴーンバッシングを繰り広げていることだ。

 そもそも、空港での逮捕時から、その場にいるはずがない朝日新聞が逮捕の瞬間を「スクープ」していたように、この間のゴーン事件で、検察側はマスコミへリークで世論を形成しようとしてきた。これは、起訴にもっていけるかわからないときに検察が世論を味方につけるため、よく使う手だが、マスコミ側は自覚の有無にかかわらず、この世論誘導の企みにまんまと乗ったのである。この状況は、ゴーン氏の会見前後も同じだ。事実、ここ数日も、テレビでは捜査権がなければ入手できないはずの街頭の防犯カメラに映るゴーン氏の姿が放送されている。明らかに捜査当局が流したものだろう。

 ゴーン氏は会見での質疑応答で、「検察が10件の違反をして誰も批判しない。検察は情報をリークしてはならないのにリークをしている。私の法律違反が問題なら、検察が10件の不正をして良いのか?」と話していたが、実際、国内マスコミは検察がつくりあげた「悪人ゴーン」は徹底して批判するのに、この間、検察の強引な捜査や不適切な情報漏洩を問題視する声は皆無だった。

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