ステーキを食べ終えてご満悦な様子をオフィシャルブログ動画で公開した進次郎
やっぱりこいつは救いようのないバカだった。小泉進次郎環境相が国連気候行動サミットに出席するためアメリカ・ニューヨークに入ったが、そこで驚きの行動に出たのだ。
TBSニュースによると、「毎日でもステーキが食べたい」と語っていたという小泉環境相はニューヨークに着くと「ステーキが食べたい」と話し、さっそくステーキ店に入店したというのだ。
これはなにも「外遊先で『ステーキ食べたい』ってお気楽なもんだな」などとツッコみたいわけではない。地球温暖化対策を議論する「国連気候行動サミット」に出席する環境大臣がステーキを食すというのは、はっきり言って正気の沙汰ではないからだ。
というのも、畜産業は地球温暖化の原因となっている温室効果ガスを大きな割合で排出しており、2013年には国連食糧農業機関が温室効果ガスの14.5%が畜産業に由来していると公表。とりわけ牛は米国科学アカデミー紀要(PNAS)が2014年に公表した研究でも〈1人前の牛肉を生産するために、同カロリー分の豚肉の4倍、同量の鶏肉の5倍の温室効果ガスが放出される〉とされている(ウォール・ストリート・ジャーナル8月9日付)。さらに、国際的な問題になっているブラジルのアマゾン熱帯雨林における大規模な森林火災問題も、〈火災のほとんどは、農地・牛の牧畜用地開拓を目的とする人間によって引き起こされたもので、熱帯雨林に深刻な影響を与えている〉(AFP9月22日付)と報道されている。
このように牛肉の大量生産が地球温暖化や環境破壊を引き起こしていることから、欧米では「ミートレス」の動きが活発に。実際、小泉環境相がステーキを楽しんだニューヨーク市ではこの9月から公立学校で「ミートレス・マンデー」を実施。ビル・デブラシオ市長は「肉の消費を少しでも減らすことはニューヨークに住む人々の健康改善につながり、温室効果ガスの排出量削減にもなる」と語っている(AFP 3月12日付)。
ともかく、環境問題に関心がなくとも「牛肉は地球温暖化の大きな原因」ということは常識の話。にもかかわらず、よりにもよってこれから温暖化対策を議論しようとやってきた日本の代表である環境大臣がニューヨークで「ステーキ食べたい」と言い放ち、さっそくステーキ店に入店するって……。これは世界中に恥を晒したも同然だ。
いや、恥を晒したのはこの行動だけではない。きょう、小泉環境相は国連の環境関連イベントで演説をおこなったのだが、そこではこんなことを述べたのだ。
「気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーであるべきだ」
ちょっと何言っているのかわからないが、問題はここから。この演説をさっそくロイターが「気候変動との戦いを「セクシーに」 日本の新しい環境大臣が発言」というタイトルで配信したのだが、記事では火力発電所を増やすなど日本政府が国連の温暖化対策に逆光している点などに触れた上、〈「いままで我々日本は、強いアクションとリーダーシップを発揮してこなかった、でもこれからは、きょうから、より多くの取り組みをしたい」と、小泉はなんら詳細に触れることなく語った〉とバッサリ切り捨てているのだ。ようするに、進次郎氏の話には何の中身もないことが、恥ずかしすぎるタイトルとともに世界に配信されてしまったのである。