『羽鳥慎一モーニングショー』で進次郎・クリステル結婚の解説をする田崎史郎氏
なんだこの生臭さは……。小泉進次郎と滝川クリステルの結婚発表にそんな感想を抱いたのは、おそらく本サイトだけではないだろう。
いや、結婚そのもののことではない。首相官邸をツーショットで訪れ、安倍首相に結婚を報告。そのまま官邸で2人揃って取材に応じ“結婚会見”までしたことだ。
きわめてプライベートな出来事である結婚について、わざわざ首相官邸に赴いて国の行政のトップである首相と官房長官に報告し、首相官邸でツーショット会見までおこなうとは……。前代未聞の公私混同ではないか。
しかも、これ、進次郎議員と安倍官邸の出来レースとしか思えない。安倍首相は「まったく知らなかったので大変驚いた」、菅義偉官房長官は「俺も勘が悪いな。滝川クリステルさんとどうして一緒なんだろう。犬の(保護)活動やっているから、それかなとも思ったよね」などととぼけ、進次郎議員も「今日の今日、官房長官に電話して」「官房長官と総理に会えたのは運が良かったとしか言いようがない」などと説明していた。
しかし、いくら与党随一の人気議員とはいえ、この国の首相と官房長官に用件も伝えずに会ったり、いきなり会見を開くなんてできるはずがないだろう。
「今回の結婚報告は、菅官房長官が進次郎とあらかじめ相談して、安倍政権のPRのために仕掛けたものだ。官邸サイドはもちろん結婚相手もとっくに知っていた」(全国紙・官邸担当記者)
実際、安倍政権の御用評論家で、進次郎の対談本を手がけるなど、ここのところ進次郎議員とも接近している田崎史郎氏がきょうの『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)で、進次郎の結婚情報について「先週はじめに官邸の方から、どうも進次郎さん結婚するらしいねと。40歳前後の女性で、相手はすでに身ごもっているっていう話はあったとコメントしていた。
これは、田崎氏の「後出しジャンケン」ではない。田崎氏は加えて「官邸で結婚発表をやるっていうのは、おそらくはじめてのこと。まずこれ菅さんのところに行ったのがミソなんですよ。菅さんのところに行ったら「総理がいるから会ってみないか」ということで、総理にお会いになっているけれども、それは付け足しなんです。菅さんに報告したいということ」と解説した上、こんな事実を明かしたのだ。
「菅さんを進次郎さんはいちばん信頼してるんです。菅さんもずっと進次郎さんのポストを「何やりたいの?」って相談相手になってきた」
「2人は…僕は今週土曜日発売の『文藝春秋』で(菅と進次郎に)対談してもらってるんですけど、2人は政治家としてものすごくウマが合うなと思いました。信頼し合っているんだなというのがよくわかりました」
田崎氏が司会で菅・進次郎が対談? 調べてみると、これは事実だった。明後日発売の「文藝春秋」9月号には、「初対談 菅義偉×小泉進次郎」というタイトルの対談記事が掲載されていた。司会は田崎、しかもタイトルは「令和の日本政治を語ろう 憲法改正、社会保障、日韓関係。ポスト安倍」、リードには、「2人が明かすポスト安倍の条件」などの文字が踊っていた。
これはどう見ても、進次郎が安倍官邸、菅官房長官と急接近しているということだろう。そして、菅官房長官の作戦に乗って、安倍政権のPRのために首相官邸で結婚報告をおこなったということではないか。結婚報告のタイミングも、進次郎議員は「原爆追悼の日を避けた」というようなことを言っていたが、実際は、この対談掲載の「文藝春秋」発売日に合わせたものとしか思えない。
実は、少し前から、永田町では進次郎をめぐってこんな噂が流れていた。
「進次郎が9月に予定されている内閣改造で、入閣することが決まったらしい」
周知のように、進次郎はこれまで安倍首相のライバルである石破茂を支持。安倍政権をしばしば批判し、官邸から入閣を打診されても、頑なに固辞し続けてきた。
ところが、その進次郎が参院選の直後、安倍首相に乗り換え、入閣打診を受け入れたという情報が流れていたのだ。