タブーだったジャニー喜多川の姿をとらえた「噂の真相」92年9月号
ジャニーズ事務所の代表取締役社長であるジャニー喜多川氏が、9日夜、解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血のため亡くなったことが一斉にマスコミで報じられている。
発表によれば9日16時47分に亡くなったというが、じつは早い夜にはこの情報はマスコミで流れていた。しかし、ジャニーズ側が「23時30分に情報開襟」と統制をかけたため、どこも報じなかったのだ。
そして、スポーツ紙などの芸能マスコミだけではなく、NHKや民放テレビ局も23時30分きっかりにニュース速報を出し、新聞メディアも訃報を一斉に打った。
日本の芸能界にとって歴史的な人物の訃報という大ニュースであるにもかかわらず、報道部門までもがジャニーズ事務所の指示に唯々諾々と従う──。マスメディアがジャニーズの奴隷であることを改めて見せつけた形だ。
実際、ジャニーズの情報統制は死去報道だけではなかった。ジャニー氏が倒れて以降、ジャニーズ事務所はやりたい放題の情報統制をしいてきた。入院は周知の事実で、一部の週刊誌では記事になっていたのに、ジャニーズ事務所はテレビ局やスポーツ紙などの御用芸能マスコミに厳しい箝口令を敷き、一行たりとも報道させなかった。
そして、救急搬送から約2週間経った7月1日、ジャニーズ事務所はついに入院の事実を公表したのだが、ご存じのとおり、嵐のグループの展覧会のオープニングで5人に会見を開かせ、松本潤にジャニー氏の緊急搬送の事実や病状について、初めて公の場で説明をおこなわせたのだ。
今回新たに掴んだ情報では、嵐のこの展覧会のオープニング会見は、ジャニー氏が緊急搬送されたあとに設定されたものだったという。しかも、この会見を伝えたすべてのテレビ・スポーツ紙がジャニー社長の病状と同じかそれ以上の扱いで嵐の展覧会の情報を伝えていた。
ようするに、ジャニーズ事務所は徹底した箝口令を敷いた上、最初の発表を嵐におこなわせ、嵐の存在誇示とプロモーションに利用したのである。
一代でジャニーズ帝国を築き上げた創業者の病状さえ、ビジネスに使ってしまう──。この背景にあるのは、次期社長に就任するであろうジャニーズ事務所の後継者・藤島ジュリー景子副社長の方針だといわれている。
ジャニー氏の死去によって、ジュリー体制がさらに強化されることは間違いない。しかし、そのジュリー氏のやり方を疑問視する関係者も多いのもまた事実だ。
本サイトは、いち早くジャニー氏が倒れて以降のジャニーズ事務所による情報統制やその裏事情をまとめ、記事にしている。今回、以下にその記事を再録したい。ぜひ一読いただきたい。
(編集部)