川崎市ホームページより
川崎市登戸で起きた、小学生ら十数人が刺された事件。犯人と思われる男性も死亡が伝えられており、犯行の動機や背景はもちろん被害の全容はまだ明らかになっていない。
ところが、このニュースに、ネトウヨたちがまたぞろ「犯人は在日」などという根拠のないヘイトデマをわめきたてている。
〈犯人の名前が出ないのは?在日?〉
〈川崎とかまた在日の犯罪かよ〉
〈川崎は在日の犯罪が多く犯人は在日かもしれません。〉
〈川崎か…在日の可能性… 異文化強制・移民政策を進めるとこんな惨劇が日常茶飯事な国になりますね 欧州みたいに〉
〈犯人、川崎市麻生区の51歳と分かってるのになんで名前出さないの?いつもの、在日外国人に配慮するアレなのか?〉
〈川崎の殺傷事件また在日韓国人の仕業だろ。 在日韓国人は日本から追い出すべきだよ。 沖縄にもいらない。反日感情もってる中国人と韓国人はでてってよ。〉
凶悪事件が起きるたびに繰り返されるこの差別的なデマの拡散、ヘイトスピーチはどうにかならないものか。
まず大前提として犯人の身元は判明しておらず、「在日の仕業」などというのは、根拠のないデマだ。
しかも、現場が川崎市というだけで、在日が多いという決めつけ自体がなんの根拠もないし、仮に、そこが在日韓国人・朝鮮人の比率が多い地域だったとしても、現実には在日外国人の犯罪よりも日本人の犯罪の件数のほうが圧倒的に多い。とにかく、何から何まで、なんの合理性もない。
いや、それ以前に、どんな犯罪であろうと、国籍や民族、出自などの属性を一括りにして悪質なレッテルを貼るのは、差別の扇動、卑劣なヘイトスピーチ以外のなにものでもないだろう。
しかし現在の日本では、凶悪犯罪が起きるたびに、こうした犯人が在日韓国人・朝鮮人だとする差別的なデマやヘイトスピーチが飛び交う事態が恒例となってしまっている。
たとえば、2016年7月に相模原の障がい者施設で起きた大量殺人事件でも、ネトウヨたちは「犯人は在日」「在日によるテロ」などという根拠のないデマをわめきたてていた。
犯人が在日などというのはデマであり、むしろ事件の背景にあったのは弱者を排除する差別思想。ネトウヨや安倍政権の閣僚の考え方と親和性の高いものだった。