村本大輔は“「CM降ろす」発言は芸能人以外のリベラルな声をも抑圧”と喝破
そもそも、ローラのCM問題が大きくクローズアップされるようになったきっかけは、高須クリニックの高須克弥院長のTwitter投稿だった。高須院長は昨年12月25日、“CMタレントを降ろすか降ろさないかはスポンサーの自由”だとして〈僕なら降ろします〉と断言。これに村本が以下のように反応したのだ。
〈高須さんがローラの辺野古の発言に対して僕ならCMおろしますといってるらしい。興味ない女からわたしならあなたをふります、と言われてる感じ。おれはそもそも高須さんのその考えは好きではないので高須クリニックがスポンサーの番組一生出なくていい。断る。仕事と思想を絡めるやつの怖さ。〉
さらに村本は、同月27日、こう投稿した。
〈リベラルな発言をした芸能人に「僕ならCMを降ろす」発言は芸能人だけじゃなくリベラルな発言を黙らせ、この国の声を「右だけのように」見せる。言論の自由は権力に対してある、スポンサーは芸能人には権力。言論には言論なのに「おれなら降ろす」は権力が言論の自由を脅迫してるようにみえる。〉
〈仕事失う覚悟がないと言うなって人。失う覚悟がないから素性隠して政治的な意見言ってんでしょ。「取引先があなたのツイートみてます」って言ったら一瞬で沈黙する人たちにみえる。おれは背負ってないし自由だから発言するけど、大きなスポンサー背負ってて物言う人はすごい。尊敬する。〉
「言論の自由」は権力擁護だけに限られている現状と、高須院長の「CMを降ろす」という発言が政権批判を封殺するためのものでしかないことを喝破し、自由な発言をつづけていくことを堂々と宣言した村本。リベラルな意見を述べること、政権を批判することのリスクを重々承知しながらも、脅しには屈さないとあらためて表明した村本には拍手を送るしかないが、本来、こうした気概はメディアこそがもつべきもの。だが、大手メディアはこぞってローラの言動を「いかがなものか」と取り上げ、村本を排除しようとするだけだ。
この民主主義国家とは到底思えない冷え冷えとした言論状況は、一体いつまでつづくのだろうか。これ以上、権力の横暴にNOの声をあげる芸能人が排除されることがないよう、より一層メディアの動きを注視し排除の動きには声をあげていかなければならない。
(編集部)
最終更新:2019.01.09 03:21