ユニセフで語ったローラの思い「リスクがあっても人と地球の幸せのために」
家庭が貧しいために勉強ができない、進学できないという子どもたちの存在は、なにも発展途上国だけの話ではない。日本では7人に1人が貧困といわれているにもかかわらず、国立大も授業料を大幅値上げしたり、奨学金返済の金利は異常に高いままだ。だが、社会では「貧しいことを理由に進学できないと言うのは努力が足りないから」「貧乏でも努力をすればのし上がれる」などと自己責任論をぶつ人は相変わらず多い。
しかし、子どものころから苦労を背負い、努力によって道を切り拓いてきたローラは、そんなことは言わない。
「今こうして私がここに居られるのは、差し伸べてくれる手があったり、諦めないでいてくれた人たちがいたから――。私も誰かのそういう手になりたいし、そのことを諦めたりもしたくない」(同前)
そして、今年8月にユニセフに寄付したのは、こうしたローラの思いがあってこその行動だった。ユニセフのイベントに参加したことを報告したインスタグラムへの投稿で、ローラはこう綴っていた。
〈わたしはいま頭の中が子供達や動物の幸せと地球をまもることでいっぱいです。それと調べるほど許せないこともたくさんあり、悲しい気持ちになります。今回は自分ができる事として1000万円を寄付する事にしました。まだまだ足りないです。何をするために生きているか何をしないといけないか冷静に考えて自分の感情を信じて生きて行こうと思います。リスクがあっても嘘のない、人にとっても地球にとっても幸せが続くことに精一杯力を注いで頑張っていきたいです〉
今回、辺野古の海を守るために署名を呼びかけたことも、「リスクがあっても嘘のない、人にとっても地球にとっても幸せが続くこと」に力を注いでいきたいというローラの思いからの行動だったのだろう。
自分のことだけではなく弱い存在の人たちに心を寄せ、バッシングを受けても怯むことなく社会の問題を考えつづけ、行動する。そんなローラに「反日」「偽善者」「政治的発言はやめろ」などという言葉を投げつけて邪魔をしようとする輩たちはいかに卑劣なことか。だが、きっとこれからもローラは、そんな浅ましい非難に負けることはないはずだ。ローラの行動に、大きな拍手を送りたい。
(編集部)
最終更新:2018.12.21 04:46