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入管が「難民を解放せよ」落書きに「ひどくないですか」と非難ツイート! ひどいのは入管の人権無視のほうだ

入管の人権無視を放置したまま、入管法改正を強行成立させていいのか

 いや、それどころか、東京入管はつい最近も、自分たちが国際的に非難されている非人道的な行為を棚に上げ、安倍政権が今国会での成立を目論んでいる入管法改正案のための「PR」に勤しんだばかりだ。

 10月6日にフジテレビが『密着24時! タイキョの瞬間 出て行ってもらいます!』というタイトルで法務省・入国管理局の入国警備官などに密着した番組を放送した。この番組では、技能実習生として来日していたベトナム人女性について、なぜ不法滞在に至ったのかといった事情やバックグラウンドにまったく触れることはなく、「技能実習生の無許可の資格外活動は不法就労」だとして断罪。ナレーションで何度も「追い出す」「出て行ってもらいます」と繰り返した。さらに、同月10日にもテレビ東京が入管の警備官たちの捜査などに密着した『密着! ガサ入れ』なる番組を放送した。

 そして、これらの番組は、ともに放送前から東京入管の公式Twitterアカウントが「現場で奮闘する入国警備官と入国審査官の姿をぜひご覧下さい!」などと番組を紹介、番組ホームページのURLを貼り付けてPRまでおこなったのだ。

 東京入管が全面協力した公認のPR番組を連続して垂れ流すことで、入管法改正案での「外国人の監視強化」をアピールする──。安倍首相はこの法案を成立させ、来年4月には施行させるつもりだが、もちろん、人権無視の入管の問題はいまなお放置したままだ。

 しかし、このような状況で同法案を成立させることなどできないだろう。法務省が隠しつづけた失踪した外国人技能実習生たちの聴取票からは、最低賃金以下で過労死ラインの長時間労働を強いられた例や、暴力、セクハラ、いじめ、恫喝、送り出し機関への莫大な借金を抱えざるを得ない構造など、追い詰められた末に「逃げ出すしかなかった」実態があきらかになった。だが、そうした人びとに次に待ち受けているのが、入管の非人道的な扱いなのだ。

 失踪せざるを得なかった技能実習生たちや難民認定申請者を強制収容した挙げ句、人間扱いしない入管の“犯罪性”そのものが、いま問われなければいけない。

最終更新:2018.11.21 08:29

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