安倍首相の文在寅大統領ツイート完無視の背景に、韓国蔑視とネトウヨ受け
もっとも、安倍首相が文大統領からのメッセージをスルーしている理由のひとつは、慰安婦問題などでの対立も含め、安倍首相が元来もっている韓国蔑視からだろう。事実、安倍首相は若手時代、自民党の勉強会で“韓国は売春国家”という趣旨の発言をしている。安倍首相のとりまきが、日頃から韓国ヘイトをばらまいていることも周知のとおりだ。また、慰安婦問題を象徴する少女像が新たに韓国内に設置された際には、駐韓大使の一時引き揚げや日韓通貨スワップ協議の中断などの対抗措置を強行して圧力をかけている。
しかし、それにしても、今回の安倍首相の行為はいままで以上に幼稚だ。そのあまりに信じがたい愚行の背景には、20日に投開票の自民党総裁選があるからとしか思えない。
いうまでもなく、総裁選は自民党所属の国会議員だけではなく、全国の自民党員が投票する。つまり候補者は、国政選挙や地方選とちがって、自民党支持者からの人気を何よりも優先するわけだが、安倍首相のコアな支持層はといえば、韓国との国交断絶をがなりたてるようなネット右翼、極右主義者たちだ。
ようするに、安倍首相は支持者のネトウヨに配慮して、ネトウヨの目が向かいやすいTwitter上でのやりとりを避けた。そういうことではないのか。実際、安倍首相は告示日の前日に放送されたネトウヨ御用達のネット番組『真相深入り!虎ノ門ニュース』(DHCテレビ)にVTR出演を北海道地震直後に強行するなど、極右やネトウヨの支持固めに必死になっている。
国内のネトウヨ層を重視するあまり、外交的にも歴史的にも極めて重要な隣国との関係やごくごく初歩的な外交マナーを平気で踏みにじる総理大臣。あらためて頭がクラクラしてくるではないか。このまま安倍首相が総理の椅子に座り続けるようなことになれば、この国はこれからもどんどん国際社会に恥をさらし続けていくだろう。ネトウヨの言葉を借りれば、安倍晋三こそ国益に反する「国賊政治家」ではなかろうか。
(編集部)
最終更新:2018.09.10 10:04