『ひるおび!』の田崎史郎氏のコメントにキレた和田政宗議員
では、その田崎氏の発言とはどんなものだったのか。和田議員が言っているのは19日の放送。田崎氏は、例の和田センセイの「太田理財局長は民主党政権野田総理の秘書官」「安倍政権を貶めるために意図的に変な答弁」という発言について、こう苦言を呈していた。
「和田さんの質問はやっぱりあまりに酷いですよね。この人、みんなの党で当選して、二つ政党変わって、いま自民党には入れないもんで自民党の会派に所属してるかたちなんですね。来年、改選迎えるんですよ。ちょっと自己アピールしようというね、気持ちがまざったかな、と」
和田センセイのキレっぷりを見るに、もしかして他にもあるのかなと思ってチェックしてみたが、田崎氏による和田議員への批判はこれだけだった。
たしかに、「和田さんは自民党議員ではなく自民党会派」というのは田崎氏の勘違いだ。実際には、和田議員はみんなの党の分裂後、極右政党である次世代の党(現・日本のこころ)に籍を移したが、2016年に突然離党して自民党会派入りを宣言。そして、昨年9月に正式に自民党へ入党が認められると、いきなり広報本部副本部長に抜擢された。つまり、和田センセイは現在、間違いなく自民党所属の国会議員であり、しかも党の広報=メディア戦略を担う要職についている。
なお、田崎氏は昨日の『ひるおび!』でこの部分について「僕の勘違い」「今は自民党に所属している」と訂正した。ところが和田センセイとしては“手打ち”にはならないらしく、Twitterで〈「ひるおび」田崎史郎氏。昨日の放送で自民党所属なのに間違えて発言したことは訂正したが、誤った前提でした発言は訂正せず。誤った前提と組み合わされて発言したから事実に基づかない一体の発言となり名誉を毀損しているのだが訂正になってない〉(21日13時)と徹底抗戦の構えを見せている。
でもこれ、そこまで青筋立てて怒るような話なのか。党所属を会派所属と勘違いした件はともかく、「来年改選なので自己アピールしようとした」という趣旨の田崎氏の発言は、別に「事実の誤認」にも「事実に基づかない一体の発言」にも該当しないと思うのだが……。
だいたい、自分は太田理財局長に対して「お前は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めていた。安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているんだろう」などとまったく無根拠な陰謀論で攻撃しながら、この程度の指摘をされただけで「名誉毀損だ」「法的措置を取る」と喚きたてるとは、まったくご都合主義にもほどがある。