「財務省はこんなことして何のメリットが…」と混乱を隠しきれない応援団
いかがだっただろうか。もちろん、ここであげた安倍応援団はごく一部だ。しかし、あれだけ朝日のスクープに対して「誤報だ!」「ブツを出せ!」「切腹しろ!」と血気盛んに叫んでいた安倍応援団が、先週末には、財務省解体論に話をすり替えて全責任を押し付けたり、一転して黙りこくったり、あげく「近畿財務局職員が自殺したのは朝日のせい」などと理解しがたいことを言い出しはじめた事実は、しっかりと覚えておくべきだろう。しかも、かたちだけでも訂正をした人は池田氏などごくごくわずかだ。
おそらく、今日の午後からテレビのワイドショーでも、八代英輝弁護士や北村晴男弁護士、国際政治学者の三浦瑠麗氏、そしておなじみ田崎史郎・時事通信社特別解説委員などのコメンテーターが、この期に及んだ政権擁護を展開するか、議論を必死にスリカエようとするだろう。ひょっとしたら、泥舟から逃げ出すかのごとく手の平を返すかもしれない。
たとえば『ひるおび!』(TBS)では早速、八代弁護士がボロを出しまくっている。八代弁護士は6日の同番組でこんなことを言っていた。
「私はちょっと踊りたくないなと思っている部分がありまして。ようするに、改ざんされた文書が国会議員に開示されて、じつは改ざん前の文書があるんだっていうのは、誰が改ざん前の文書を見たことがあるんだ?ってところに立ち戻ると、朝日新聞の報道ですよね? 朝日新聞の報じていることにいま日本中が乗っかってるわけですけれども、その朝日新聞もひとつ躊躇してある」
「いま本当にこの文書があるという立証責任を負っているのは、僕は朝日新聞な気がしますし」
ようは朝日に挙証責任があると言って、スクープした朝日のほうを問題視していたのである。ところが、今日の『ひるおび!』では、午後イチで文書書き換え問題の話になるや、八代弁護士は「そうですね〜、驚きましたね〜」とまるで生気を失ったような感じ。こんな言い訳をたれていた。
「私、その、こんなことをして何のメリットがあるのか、と。佐川前理財局長の答弁の整合性を保つことと、こういうことがいざ発覚したときのダメージ、だれか比べてみれば一目瞭然じゃないかと思うので、なかなかこんなことは考えにくいだろうなと思っていたんですが……」
「いままでの8億円の割引の問題というのはなかなか特捜部も本丸にたどり着けなかったんですね、背任の問題としては。今回この財務省を対象とすることで、こんなわかりやすい犯罪が明らかになってしまう。これをなぜ財務省がやったんだろうっていうのが本当に疑問なんですよね」
いったい八代サンは誰目線でこんな「明らかになってしまう」なんて言っちゃってしまうのだろう。本サイトとしてはそっちのほうが「疑問」だが、いずれにせよ、今日の国会や報道は当然として、安倍応援団文化人たちの一挙手一投足にも熱い視線を注いでおきたい。
(編集部)
最終更新:2018.03.12 01:38