小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

「女性専用車両は男性差別」と車両乗り込み運動をする男たち…痴漢犯罪の現実を無視した女性憎悪

tokyometro_01_180227.jpg
東京メトロホーメページより


 女性専用車両は男性差別だ──。ここ最近、女性専用車両をめぐって問題が多発している。2月16日には東京メトロ・千代田線の女性専用車両に男性数名が乗り込みトラブルとなり、電車が12分遅延。目撃者によるネット上への報告によると「これは権利」「俺たちは間違っていない」などと主張していたという。

 さらに、このとき女性専用車両に乗り込んだ男性を含むとみられるグループが24日、渋谷駅前で女性専用車両に反対する街頭演説をおこなおうとしたが、予定を知って集まったカウンターから「帰れ!」コールが起こり、街宣は実施されずに終わった。

 しかし、このような女性専用車両に反対するべく専用車両に乗り込んではトラブルを起こす男性は少なくなく、注意を促す女性や駅員の姿を動画におさめてネット上に晒すという行為を楽しんでいる人物もいる。ネット上では「女性専用車両は男性差別」という主張に同意を示す人たちも多い。

 24日に渋谷で女性専用車両に反対する街宣をおこなおうとした人物で、「差別ネットワーク代表」の「ドクター差別」こと兼松信之氏は、産経のオピニオンサイトである「iRONNA」の寄稿文のなかで、こう主張している。

〈私、「ドクター差別」は週に1回か2回、仲間と一緒に、あるいは単独で「女性専用車」に乗車します〉
〈「動機」は単純です。鉄道会社が「乗れる」と言っているからです。ですから、何かトラブル等が起こって、鉄道係員に説明が必要な場合には「もし、鉄道会社が『男性は乗れない』と言うのなら、乗らない」と申し上げています。「わざわざ」乗っていますが、「無理矢理」乗っているわけではありません〉
〈私は「男性差別と同様、女性差別にも反対」ですし、「痴漢対策には大賛成」です。ただし、「女性差別を解消すると称して、男性差別をするのは大反対」ですし、「痴漢対策と称して、男性対策をするのは大反対」なわけです〉

 たしかに、「男性である」という理由だけで痴漢犯罪者ないしは予備軍として見られることに気分を害することはあるだろう。しかし、ではなぜ女性専用車両ができたかといえば、ご存じのように、女性に対して男性が痴漢をはたらくという性犯罪が横行しているからだ。この大前提をほとんど無視して「男性差別」を訴えることは、痴漢は重大犯罪だという認識に立っていない証拠であり、同時に女性に対する差別を助長・是認する行為である。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する